愛媛に帰ってきてあまり乗らなくなったのが、電車とタクシー。自宅と事務所が近い、というのもあるし、夜飲んでも歩いて帰れる距離、というのもあります。遠方に打ち合わせで行くときは、そのまま車に乗って出かけて、今日一日で何歩歩いたっけ?という恐ろしい状況に。。普段はなるべく街中の移動は自転車、事務所は3階まで階段で上がる、を心がけています。
東京で働いているときに、丸の内線の満員電車に揺られながら思ったのが・・・都会は冷たい、無関心とか言われたりしますけど、この「距離感」で興味を持ち始めたら本当に大変なことだなと。
他人の顔や後頭部が自分の顔の10センチ前にピッタリくることって、他の場面ではなかなかないですよね。これがお互いに毎朝繰り返される。
パーソナルエリアと呼ばれる距離感が人にはあって、そこに入り込まれると不快や不安を感じると言いますが、ごく親しい人との距離が50センチ、会話するのに1.5メートルくらいだとしても、満員電車は有無を言わせずそのエリアが崩されます。関心持って見始めたら毛穴まで見えちゃうんじゃないかっていうくらいの近さです。
電車の中で、昔は新聞読んでいた→読まない人はバサバサしてなんだか邪魔だなあ。読む方も、狭いのに申し訳ないなあ→スマホで見られるならそっちへ。新聞読んでいたわけじゃないけど少しの間でも不快に感じる周りを眺めるのではなくスマホを触っていたい、という気持ちも分かります。
帰りの電車の中で、ふと顔を上げると、みんな自分の携帯を覗き込んでいて、目も合わない、ということが多かったです。
知らず知らずのうちに、「自分の心のバランスを保つため」に、少しずつシャットダウンしていくのではないかなあと。決して冷たい訳ではないですよね。
愛媛に帰ってきて、なんとなく顔見知りから何やっている人・どんな人?という興味が少しずつ生まれ、関係性が出来上がっていくのを実感しています。
一方でSNSのおかげでマンションの隣の人よりも、会ったこともないネット上の友達の方が、お互いの行動を知っている、という世の中でもあります。
「人と人とのいい距離感」
都会・世界と地方を結ぶ方法はいろいろありそうです。