公益財団法人 北海道科学技術総合振興センターへ
北海道経済の成長を支える産業クラスター創造を目指す、略称ノーステック財団(https://www.noastec.jp/)
愛媛県では公益財団法人えひめ産業振興財団の活動、存在が近いようです。
(https://www.ehime-iinet.or.jp/)
例えば、北海道の機能性食品の評価システム(ヘルシーDO)という北海道の動きを参考に、四国健康支援食品制度(愛称:ヘルシー・フォー)という活動も生まれています。
様々な北海道の産品、産業の支援を行っていますが、今回特に総務企画委員会では「道内企業のDX戦略策定を伴走方支援する取り組みについて」という観点で調査となりました。
全国各地のあらゆる分野でDX、DXと言われている訳ですが、道内に179もの自治体が存在し(愛媛県は20)、北海道内の企業数156,475(2016年調査)と愛媛県70,499(2019年)と比べても非常に多い中で、企業のDX推進をすべて等しく進めていくのは難しそうですが、ノーステック財団が推進事務局となりDX推進協議会を設置、各団体と連携して事業を進めているそうです。
https://www.noastec.jp/web/dx_support/
北海道の経済状況を追う資料↓
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/6/4/8/1/7/6/9/_/yora_2021.pdf
(道内経済を追うのに非常に参考になります。また、資料などWEBから拾っているので調査基準年度がバラバラですが、あくまで参考程度と思うのでご了承ください)
大きな違い・発見
愛媛県ではDXの推進について、「県」が中心となって課題・目標設定を行い動かしています。また20市町で連携しながら人材もシェアしよう、という取り組みも進めています。
北海道の場合は道庁ではなく、経産省の出先と連携しながら財団が中心となり、動かしている。つまり北海道庁よりも経済産業省北海道経済産業局と連携しながら推進するという印象が強かったです(発言の中でも触れられた)。
今回、多くの方と話していて思うのは、北海道には「経済産業省北海道経済産業局」・「国土交通省北海道開発局」が予算・人とともに張り付いていて、道庁だけではない選択肢、お金、情報がある、という部分が愛媛県と大きく違う部分です。
愛媛県にも四国経済産業局はありますが、本部は高松。支店のさらに支店が松山にある、というイメージでしょうか。我々ももっと連携できればと痛感した部分です。
また、北海道の自治体が道庁だけを見て仕事をするのではない(もともと本来はそうなんでしょうが)中で、179自治体の足並みを揃えていくのは難しいとも思いますし多様である、とも言えます。
また、リサーチセンターとして北海道大学、北大が機能していることも参考になります。
クラーク博士が育てた札幌農学校が今も人と経済産業を育てる拠点として活躍していることも、愛媛の課題や可能性と照らし合わせながら見てきました。
愛媛県のあたらしい愛媛の未来を切り拓くDX実行プランについて
https://www.pref.ehime.jp/h30100/dxjikkouplan.html
北海道庁の動き
次世代社会戦略局デジタルトランスフォーメーション推進課
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/dtf/
スマート道庁の推進に向けたデジタル化取組方針
1月13日は道庁への訪問なので、どういった意見があるか楽しみです。
ながぬまホワイトベース
次に、2018年総務省のふるさとテレワーク推進事業を活用した「ながぬまホワイトベース」について、視察させていただきました。
札幌から32KM、新千歳空港から29KMの位置を活かした取り組みとして、合同会社マスケンという企業と長沼町・行政が計画し実行した取り組みです。
当初計画では、夏は農業・農村体験を中心としたグリーン・ツーリズム、冬は雪と寒さを体験するホワイト・ツーリズム、あわせてインバウンド含めた観光客の取り込み、対応をする旅行関連事業者のテレワークの呼び込みを狙う取り組みとのことでした。
また、長沼町には2016年に総務省による「公共施設オープン・リノベーション マッチングコンペ」を契機に、ミサワホームが「まちづくり包括連携協定」を長沼町と締結したこともあり、協力をされているそうです。
長期コロナ禍に突入する本当に直前の2019年の3月にオープンということで、影響を大きく受けご苦労されたかと思います。一方で、コロナ前からテレワークを進めようとしており、まさに時流の一歩先に乗った、現代型の施設ですね。最近では、北海道庁地域政策課が進めているワーケーション推進事業に参画し、取り組みが進んでいるようです。
https://naganuma-kanko.com/spot/449/
事業全体の収支を、別のふるさと納税の収益で補完するなど、継続できる場所への方策など参考になりました。地域の発展拠点として、ますます活躍されることを願っています。
長沼町から、またバスにゆられて札幌市内に帰ってきました。
あらためて、北海道と愛媛を比較し、それぞれの良さ、弱さを確認しながらお伝えしていきたいと思います。