朝8時半に家を出発、9時半に羽田に向かって乗り換え、札幌市についたのは15時過ぎ。
約7時間かかりました。いかに直行便が大切か・・・そして愛媛・四国が離島かを改めて痛感。
公費で送っていただいている活動ですので、できる限りお伝えしていきたいと思います。
最初の訪問、札幌市について
サッポロスマイルというプロモーションを10年に渡って展開しています。
【札幌市民が笑顔になれる「笑顔」をキーワードにしたシティプロモート】
愛媛県も松山市も愛顔(えがお)を掲げていて、参考になりそうですね。
まずはそもそも・・・・北海道と愛媛県、札幌市と松山市を比べてみました。
■人口(概算)
愛媛県 133万人 ・松山市 51万人
北海道 538万人(日本で8番目)・札幌市 193万人(全国5位)
■予算規模(R4年度当初予算、一般会計、概算)
愛媛県 7,033億円、前年度比1.2%増の85億円増。知事就任以降最大
松山市 1,992億円、4年連続で過去最高更新
北海道 3兆2200億円(R3年度と同水準)
札幌市 1兆1,616億円、令和3年度と比較して476億円、4.3%の増
■面積
愛媛県 5,676km²
北海道 約83,424km²
よく東京ドーム何個分なんていいますが、愛媛県約14.7個分で北海道、です!
人口、経済規模ともに、面積も含め北海道の大きさを知ることとなりました。
でっかいどう、と言いますが本当に大きい!
札幌シティプロモート戦略 について
札幌市総務局広報部広報課の課長さんよりご説明をいただきました。
愛媛から見ても魅力がいっぱい(に見える)北海道。そんな札幌市の特徴は・・・
第3次産業に特化された産業構造
1次産業0.9%、2次産業14.1%、3次産業85.9%
(北海道全体は11.3%、16.2、%、72.5%)
IT産業も育っており年間5000億の産業基盤、スタートアップ支援や企業誘致を行っているとのこと。
また、札幌市民は札幌のことが好き(札幌が好き・どちらかと言えば好き 92.2%・札幌市に住み続けたい85.0%)のこと。
魅力都市ランキングでもつねに函館市や京都市と上位3位に入っており、すごい街です。
はたしてそんな札幌市が愛媛県や県内20市町の参考になるのでしょうか?!
「サッポロスマイル」というプロモーションは札幌市民向け
国内5番目の人口を持つ都市、札幌。観光でもインバウンド含め多くの方が訪れる魅力的な土地です。一方で、地元だと雪まつりの時期以外にはあまり人がこない、夏のビアガーデンやオータムフェストなど、イベントで集客しなければならない、なぜならば、根底に「人口減少があるから」ということです。
そう聞くと少しずつ、愛媛の課題と近づいてきた気がします。
ついに札幌市も人口が減少
少子高齢化という危機感かと思いきや
なんと、札幌市・・・・・「2021年、札幌市の人口は戦後初めて減少」だそうです。戦後初めて、ですよ。しかも「20年と比べて280人減った。」とのこと。
280人!?毎年1万人ずつ人口が減っていく、人口減少にあえぐ我々からすると、それでもす、すごい。。。
2060年時点で
札幌市は193万人 ⇨ 155万人、2割減少と予測されます。
愛媛県は133万人 ⇨ 78万人 42%減少です。
比較的県内で減少がゆるやかな松山市で51万人 ⇨ 36万人で29.4%の減少です。
北海道全体では2060年で538万人から320万人と4割減少となっていることから、札幌市以外での減少が一気に進むことがわかります。
話を戻して、どうプロモートしていくのか、という部分ですが、
人口については札幌市が北海道の中で、道外への流出を防ぐダム機能を果たしている(九州の中での福岡というイメージでしょうか)。
サービス産業が中心で文系は仕事があるが、理系の人材が流出していくという分析があるそうです。
そのため、IT企業育成などに努める、ということでした。
愛媛県は、若い女性(18〜22歳)が特に流出し、人口基盤が崩れる、というのとはちょっと事情が違いますね。
ちなみに、札幌市は女性が10万人も男性より多いそうです。
そもそもなぜ、基盤としてはIT産業が発展?
1986年(昭和61年)から「札幌市エレクトロニクスセンター」がオープン。
全国に先駆けた取り組みで、そこから発展し、シリコンバレーと模してサッポロバレーと称されたようです。
ハドソンなどを輩出したこのデジタル、企業育成の土壌を再び育てよう、首都圏企業の下請けだけでなく独自産業を育てたいという思いが滲みます。
また、当時から北海道大学に情報産業政策に強い方がいた、というのもこの動きを加速させたようです。
参考:札幌DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進方針
https://www.city.sapporo.jp/kikaku/ictplan/documents/dxhonsyo2.pdf
その他、都市の魅力作りとして「食」が挙げられていました。
愛媛でも北海道展は大人気ですが・・・北海道グルメというとラーメン、ジンギスカンの2大名物プラス海鮮で有名に。そこにスープカレーが加わった。
⇨ そこの広げ方、教えてください!
最初は1、2店舗から。それを地元のマスコミが多く取り上げる。
その中で、店舗が全国進出、だけでなく有名になったところが海外含めさらに進出、というケースがあるようです。
北海道内部で火がつくと、外から来た人が外に持って行ってくれる。
例えば、飲んだ後、締めパフェに行くというブームができた(聞いたことありますね。おじさんとかも本当にいくの?)
さきほどの女性が10万人も多いということもあるかもしれないが、女性ウケがいい店が流行する。ということです。その後男性も動くと。
なるほど。。です!
また観光政策としては市内に1回あたり10万円を落とす、を数値設定しているそうです。
デジタルによる産業育成や移住定住の拡大を図る上で、また交通の結節地点としての札幌と松山を見る上でも、他の先進地方都市の考え方を外から見たり我が街と比較したりするのは政策の立案の上でも必要だと感じます。
以上、長くなりましたがレポート#1でした!
一方で、これだけ女性が偏って札幌に流入する以上、札幌市以外の人口減少はより急速に進んでいる、進んでいくと思います。
その解決策の糸口や本質論には触れていませんので、残り2日間で少しでも愛媛に持ち帰りたいと思います。
愛媛県では、松山市が愛媛県の人材と産業のダムと滋養の役割を果たせればと常々思っています。またレポートさせていただきます!