コロナ禍で学校などの休校・休園が再び発生する中でICT、ICT教育の進み具合によって、生徒・児童・家庭へ影響がでることは明らかになってきていますこれまでの、イメージ・なんとなく、から、実際の生活に影響が出てくる状況へと移り変わってきました。
皆さんの身の回り、教育ICT、進んでいますか??
先日愛媛県の特別委員会、えひめデジタル社会創造特別委員会では公立学校の教育の進展について、報告がありました。
まずは、やってみようというPhase1から発展期Phase2と分けて、段階的に取り組んでいる、としています。
県の方針 ー愛媛県ICT教育推進ガイドライン
https://ehime-c.esnet.ed.jp/koukou/ict/ict.html
いま、デジタル教育を進展させ、世界と伍していくことが、愛媛や地方都市の生き残る術であるのは間違いありません。
なぜならば。住めば都で愛媛の人は実感が湧きにくいかもしれませんが、地方の地域は条件不利地域と呼ばれています。
大都市圏と比べて、「条件不利地域」なんです。
だから、条件のいいところを求めて、人は流出するし、わざわざ選んでもらうために、他の地域と競争して売り込んで、人や物を取っていかなければならないのです。
この条件不利を覆すには。
今まで通り暮らしていて、人口が増え、発展するか、自問する必要があります。
違うことをやるなら、何から?
時間がかかってもデジタル教育は絶対的に必要です。
例えば。学校再編の議論は人口減少から語られます。
小規模校をデジタルで繋いで同時に授業を進められれば?交流事業を増やせられれば?
人が優しく、ご飯が美味しく、自然の近い地方は素敵な環境で子どもは育つのでは。
またこのデジタル化を進めるにあたっては、教員のやる気や習熟度によって大きな差が出てしまうこと、年齢を理由に取り組まない教員がいることといった指摘があったり、一方で、不登校児童・生徒を支援する大きな力の一つになっていること、といった側面もあったりします。
地域の可能性をひらくデジタル教育、みんなで点検し、推進していく必要があります。
ではその教育ののち、どのような人材が輩出され、どのように社会に携わっていくのか。
デジタル人材の育成は急務ですが、なにも、全ての子どもたちをSEやプログラマーにしたい、ということではありません。どのような人材を輩出していくのか。
昨日には愛媛県のDX戦略が発表されました。自治体としては他に先駆けて進むDX。
こちらに、教育の現場からどう吸い上げて接続させていくか。視点だけでなく実際の取り組みが早く加わる必要があると僕は思います。
一人一人が、自由で、世界とつながり、見渡し、地域を発展させていくことを当たり前に思う。
WE CAN DO it. Everything. Everywhere.
GIGAスクール構想の「GIGA」は
「Global and Innovation Gateway for All」
Gateway for All です。
地域の可能性を、子をもつ親として、また、これからの将来世代のために、いまからできる財産として、
お子さんやお孫さんをもつ世代が進められることとして、取り組みを加速させていきたいと思います。
特別委員会にあたっては、教育現場の皆様から貴重なご意見を頂戴しました。この場をお借りして御礼申し上げます。(DXのご紹介はまた別の項で)
<補足解説>愛媛県の予算の流れ
国のGIGAスクール構想(児童・生徒1人1台のコンピューター、高速ネットワークを整備する取り組み)はコロナの影響を受け、一気に予算化され進みました。
日本での最初のコロナ陽性確認が2020年(令和2年)1月。
愛媛県で振り返ると、県の当初予算の発表(同2月)にはコロナ関連予算の計上はなく、感染が拡大したことから3月の補正予算から、徐々にコロナ対策予算が講じられていきます。当初は衛生資材の購入費などでした。
その後、3、4、5、6月と立て続けに予算が編成される中
2度目の6月補正で
「学習支援の充実 3億9,176万円」が計上されることとなります。
令和2年度6⽉補正予算 抜粋
① 県⽴学校や専門学校への遠隔授業用ICT機器や換気対策用機器等の整備 1億9,600万円
② 県⽴・私⽴学校への児童⽣徒の学習⽀援等を⾏う⽀援員の配置 2,770万円
③ 密集状態を緩和するための特別⽀援学校スクールバスの増便期間の延⻑ 7,792万円
④ 県⽴・私⽴⾼校等の要保護児童⽣徒等へのオンライン学習のための通信費の補助 6,275万円
⑤ 家計急変世帯に対して私⽴学校が⾏う授業料減免に対する⽀援 1,176万円
⑥ 開催中止となった⾼校総体や⾼校野球⼤会等の代替⼤会の運営⽀援 1,563万円
という予算が教育関連として編成されました。
その後、再び8月の補正予算で
「ICTを活⽤した学習支援等の充実 42億1,629万円」という大型の予算が計上されました。
令和2年度8⽉補正予算の主な事業
① 県⽴学校にパソコンの児童⽣徒1⼈1台端末や電⼦⿊板等の配備 20億1,426万円
② ICT教育の本格展開に向けた教員のスキル向上研修や通信環境整備 7,503万円
③ ラジコン草刈機や農業⽤ドローンなど研修⽤農業機械の農業高校等への導入 3,855万円
④ 県⽴学校や総合教育センターの感染リスク低減に向けた衛⽣環境の整備 20億8,845万円
という予算が編成されます。
平常時であれば、
当初(年間)予算が例年2月に発表され、年間の家計とも言うべき大きな方針が決まります。
その後、比較的大きな追加支出は9月に計上され、間に6、12月を挟む予算編成ですが
このコロナ禍においては際立って都度、大きな金額が国から流れてきていることがわかります。
また、その支援先として、学習機会の確保や促進は等しくあるべきですが県立学校中心に予算が落ちていくことも実情としてあります。
このような流れを経て
コロナ禍から2年が過ぎ、学校のICT化を進めてきました。
この数年、さらに進化のポイントだと考えます。
ご意見・ご感想お待ちしております。
愛媛県の説明資料(データリンク)
https://drive.google.com/file/d/1Mla1BtRYnYtFTR7srOiG7WbdETMVFX6L/view?usp=sharing
委員会の質問を記事化いただきました(閲覧にはID・PASSが必要)えひめデジタル社会創造特別委
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202202020039
参考になるかも、ということでご紹介させていただくWEB記事
https://toyokeizai.net/articles/-/459332