令和6年度当初予算要望

令和6年1月30日

中野泰誠

2024年は、年初の人が集まる機会で災害、事故が続き不安な年明けとなりました。身近な家族、地域、社会のあり方を強く意識することとなりました。

一方で国においては政治と金の話しが続き、改めて地方目線からかけ離れた政治、を見させられている思いです。

今回の予算要望については、年間を通じて普段から集めてきた「身近な県民の声」に自分の考えも加え書き込みました。こんな意見がある、ということでご覧頂ければ幸いです。

人口減少対策として

県内への移住促進について

委員会(農林水産)視察で、同じく地方都市(秋田県、青森県)に行った際、愛媛県の移住施策(R4年結果7,162人、対前年度比:+2,252人、145.9%)について大変な評価と興味をもって県職員から質問を受けました。彼らの施策と比べても、愛媛県がデジタルマーケティングも駆使し、効果的なアプローチによる実績が出ており、PRとしても良く伝わっていると実感しました(秋田県725人、青森県115名、令和4年度)。

また、愛媛県内の事業者の方からも、事業を続けるために移住者にアプローチしたい、という問い合わせを複数いただき担当課と協議しました。県内にもプラスの効果として、実感が拡がりつつあると感じます。

今後も、コロナ後の社会において「愛媛に求められるもの」「愛媛が提供できるもの」をさらに分析、提示することで更なる移住者の獲得と、地域間競争に負けない魅力化が実現できると思います。

仕事の創出について

地方創生特別委員会の視察にて、半導体工場「RAPIDUS社」の取組みについて北海道庁から説明を受けました。今後、道内における電力消費や人材不足、地域偏重など課題もあるものの、大きな経済波及効果を見込み官民が動いています。

県としては直近での工場の誘致は難しいものの、愛媛県で育てる「デジタル人材」の受け入れ先や研修先として、また、県として北海道の人材育成部門を預かるなど、人材面での半導体工場へのアプローチが可能だと考えます。

また、熊本に半導体工場が建設されますが、原子力発電の稼働により吸収電力、四国電力の価格がある=競争力に差がつく、という現状もあります。今後、抜本的に電力の出力、価格について愛媛県民は原子力発電とどう向き合うべきか、議論と考えが必要だと考えます。

RAPIDUS社

2022年8月10日、トヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の8社が総額73億円を出資し、先端半導体の国産化に向けて設立された。2023年2月第一工場の立地が北海道千歳市に決定、2022年度第2次補正予算から2600億円の補助を決定。工場が2棟稼働した場合、2036年度までの14年間で18兆8000億円の経済波及効果。

半導体人材の育成・獲得が急務

東北大と北海道大が2024年1月17日、連携協定締結、北海道と東北で計6000人の人材が必要になる試算。

子育て、働き方の支援について

10代で失った人口(社会減少)の20代での回復(社会増)を目指す。

男女とも、魅力的な働く場所の創生を目指し、東京等で身につけたスキルを生かせる企業、業種を呼び込む。そのために、東京に本社のある企業、スタートアップの誘致を推進する。また、女性の働く場所での地位向上、ジェンダーギャップの解消を推進する。見えないジェンダーギャップもあるため、(キャリアパス、前職の年収をもとにしたジェンダーギャップの再生産、など)これらへの取組を可視化し、PRに努めることでプラスの要因となるのではないか。子育て、働き方の優れている愛媛県のブランドを作っていきたい。

不登校・引きこもり支援

現在、愛媛県で不登校と言われる小中学生たちは2,728人(2023年発表)

引きこもりと言われる方々は、1,000人(2018年調査)

この支援に、官民問わず個別の現場でそれぞれ専門職の方々が一生懸命対応しています。

2023年11月に、これらの取組を横に繋ぐことを目的とし、一般社団法人愛媛県ひきこもり・不登校支援及び就労支援協議会を医療、福祉、教育、就労の専門家と立ち上げました。オール愛媛モデルを目指して推進していきます。地域間の取組を進めるタイミングでは官民での協力が必要と考えられるため、今後、連携をお願いします。

パラアスリートへの支援

愛媛県からパラスポーツ選手の輩出も進んでおり、期待される分野。選手、指導者から練習環境の整備を求める声があり、NPO活動を通じて大学等に支援を依頼しています。こういった活動の中で、車椅子マラソンの導入を求める声が多く、既存スポーツイベントの中で一部連携、改訂から進めるような形で導入、定着を図りたいと考えます。

海外との取り組み

ベトナム

ベトナムのビンチャイン県(人口約44万人)在住の日本人の方からの紹介で、

農業、医療、物産、人材確保の観点で照会を受けました。民間の動きを通じて、ビンチャイン県のナム知事が愛媛県に来訪の意向があり、愛媛県と連携を構築したいようです。

具体的な検討事項案

農業分野について

愛媛県開発のえひめAI-1を使用した農産物育成推進の商談

農業(ベトナム人参)の生産増に対する安定供給の技術指導

ベトナムニンジン畑に使用し効果を検証、その後ビンチャイン地区の用水池や農地、蘭への使用、農地改良を行いたい

愛媛農産物のビンチャイン地区でのブランド化

愛媛名産のみかん(かんきつ類)の作付け及び品種改良によるビンチャンみかんの開発~ブランディングまでを行いたい

ビンチャイン省が日本向けに言語、文化、習慣などを教育し、特定技能実習生として受け入れ後、ベトナム帰国後には就職斡旋及び引き続きの雇用を安定的に行うことで、就労意欲を高め、日本及びベトナムにとって優秀な人材を育てる事業としたい、

生活水・産業用水の改善指導を受けたい

現地に愛媛県サテライトオフィスを開設しビジネスマッチングを行う

学校・専門学校施設の建設

大型日本スーパーの誘致

国立病院との提携

ビンチャイン県 ホーチミン市南西郊外、農業都市

インドネシア

コロナ禍のステイホームの環境の中で富裕層から中心に健康志向が醸成されつつあり、自転車・サイクリングにも注意が払われつつある。サイクリング=愛媛県というブランドをいち早く植え付け、人流を取り組むことができる可能性がある。現在、彼の地のKOL(=インフルエンサー)を愛媛県のPR大使にすべく取組み中でもあり、例えば愛媛県から指導にいくなど新文化を生かした取り組みもありえる。3月に伊予観光大使に就任に向け、担当課の方と協議中。

モンゴル

モンゴルからIT人材獲得を狙う動きがある模様。モンゴルのIT人材は首都ウランバートル(145万人)のうち、20万人ほどがIT系の人で、国を挙げて、数学教育に力をいれているため、IT系に適した人が多い。(数学理論をベースにしたグローバルファイナンス会があり、日系商社が投資)
・モンゴル人のしゃべる日本語は、日本語に近い発音(自国語による独特のイントネーションが入ってこない)
・モンゴルを出て海外でIT企業に従事したい人が多い中、日本を希望する人が多い。(留学交流も盛んという背景がある)
・IT技術の水準として、ベトナム、フィリピンのレベルには十分達している。
・現在、日系企業として光通信グループが、現地に法人をたてて、現地採用、日本に招致することを進めているらしい。
・進出している国、企業が少ないことからも、今後強烈な取り合いが始まる可能性がある。ただ、1年のうち半年ぐらいはー30度の極寒の気候になるため、現地視察の足枷になっている模様。

・モンゴルにアジア圏で雪と氷のなかに埋もれているIT人材が多数いることがわかり、親日であることと、宗教観も精霊信仰(多神教と似たようなところあり)であるため、価値観に違いを感じるところもなく、日本に招致しやすいと感じた。
・ある程度のコミュニティー形成ができてくれば、アジアIT人材HUB都市として愛媛県が注目されていくことも期待できる。

外国人人材の獲得について

・技能実習、特定技能含め愛媛県で働く外国人が増える中、災害時における避難指示や避難所での過ごし方に不安を覚える企業、支援機関の声あり。わかりやすい日本語による指導や、普段から地域住民に意識啓発を行うなど支援が必要。また、防災士育成の取り組みはより企業を巻き込んで支援したい。

・柑橘農家、園芸農家との取り組み

かんきつ王国愛媛の中で、他の作物を育てる方々から「フルーツ(果物)王国」や「日照時間が多く作物が育ちやすい」といった切り口でもPRして欲しい、という要望があります。(シャインマスカット農家、レモン農家などから。国産ライムの7割は愛媛産であり、カボスが2位、ユズは3位、といった実績もあり)

園芸では、日照時間が長く冬の間は特に首都圏・関西圏への出荷が見込めるようで県外からバイヤーが買い付けに来ていました。さくらひめのように、愛媛県産の花・植物を売り込む余地がありそうです。

以下は昨年の要望から継続、更新しての要望です。

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<税収の拡大に向けて>

・ふるさと納税、企業版ふるさと納税の積極的な活用、20市町での取り組みの進捗を支援し県内税収の拡大に努めること。

<人口減少対策>

・人口減少について、県民がより自分ごと化できるよう危機の共有として人口80万人以下となった場合の想定される県、「市町」の状況を具体的に示し、20市町での地域間連携、企業による施策の推進を前提に対策を講じるよう促すこと。

・婚姻だけに囚われない出生率の上げ方についても調査を行い、多様な家族の在り方と地域社会の発展の仕方を研究、発信すること。

<子育て支援、結婚支援>

・県内全域での待機児童の解消を支援し、育休の取得を促進すること。

・地方には「出会いの場がない」というイメージと実態を解消すべく、県が進める結婚支援事業を継続・拡大し、結婚を促進すること。

・デジタルを活用した女性の働く機会の確保とあわせて子育て世代の支援を充実させるよう20市町を連携して支援すること。

<行政のデジタル化推進>

・県民が最適な行政サービスを受けられる行政DXの推進に取り組むこと。

・行政事業におけるペーパーレス化を推進すること。

<デジタルサイエンティスに基づく社会基盤整備>

・愛媛県の人・モノ・金・情報の流れをデータ化し、見える化・分析し、オンラインシステム、情報工学を導入、オープンデータを用いて産業創出に繋げること。

<デジタルマーケティングによる認知/実需/マーケット獲得/越境EC>

・愛媛県自体の認知の獲得からマーケットの獲得/越境EC・観光客の呼び込みなど実需の創出につなげつつ、成功事例やバックオフィス、人材を市町・事業者と共有し財産化していくこと。

<SNSにおけるフェイクニュース及び誹謗中傷対策等>

・フェイクニュースの拡散や特定個人及び団体への誹謗中傷など、個人が安易にSNS等で拡散している事例に対し、発信元の特定による厳正な処罰や被害者への助言など、サイバー犯罪対策の強化に努めるとともに県民のネットリテラシー教育を関係機関と連携して行うこと。

・県内の財産を守る上でもサイバー攻撃対策に必要な専門人材・知見の育成に努めること。

<デジタル教育の推進>

・教育ICTに力を入れること。教育現場において、人に対する投資が必要でありICT支援員を各学校に常駐で配備、ICT研修会で講師の招聘代、他県への視察調査を行い、先進事例を取り入れること。

<新たな地域公共交通網の構築>

・各地域で実証運行しているオンデマンド交通システム導入などの移動手段の確保を検討し、地域交通網の維持を目指すこと。

・地域の既存の交通網も守りながら、免許返納に伴う代替輸送手段の確保に松山市内等で実証が進む民間の動きも取り入れながら、持続可能な開発を行うこと。

<四国新幹線の整備に向けて>

・四国4県の整備ルートはB/Cが1を超えていることから、国へ基本計画の整備計画への格上げへ向けた調査費の計上を求めること。

<四国サイクリングアイランドの推進>

・四国一周サイクリングの認知向上をはじめ、関係する県との協力関係により、広域観光振興に戦略的に取り組むこと。

・しまなみ海道においてサイクリングを中心とした国内外の誘客促進やブランド向上へ、沿線地域住民の理解と協力の下、観光施策に取り組むこと。

<離島対策・振興>

・過疎化、高齢化が進む離島航路の維持などの配慮に努めること。

<訪日外国人観光客数の獲得>

・訪日外国人観光客の誘客促進へ、DX活用による分析・情報発信、キャッシュレス決済端末の導入促進、通訳案内士など外国語スタッフの配置やFreeWi-Fiのアクセスポイントの整備などに取り組み、文化・食・自然など地域の特性を活かしたコンテンツを発掘し、外国人観光客数の回復を目指すこと。

・松山空港の一層の国際化を目指して、台湾、韓国、中国の3路線に加え、ASEANなどの成長地域国との定期運行路線の開設を目指すこと。

<プロスポーツの振興>

プロスポーツは、地域密着による交流や経済効果が期待されるため、本県に本拠地を置く、野球の愛媛マンダリンパイレーツ、サッカーの愛媛FC・FC今治、バスケットボールの愛媛オレンジバイキングスとの連携強化に努め、地域活性化に取り組むこと。また、新しく立ち上がった松山ベロリアンズを支援し、自転車新文化を推進すること。

<プロ野球球団の誘致>

プロ野球で検討されている球団増設にあたっては、注目される空白地域の四国で最大人口を抱える本県への球団誘致を進めること。

<デザインやアートの振興と観光>

デザインやエンタメといった文化的切り口を利用した観光誘致を20市町と進めること。

<南海トラフ地震対策>

想定される南海トラフ地震に備え、地震・津波対策をはじめ、被害想定される地域の老朽化している施設や社会インフラの優先的整備、避難路の確保、避難訓練や防災教育などを実施し、災害リスクに備えること。

<多様性が実現する社会>

・LGBTQの人々が、教育現場での理解促進、職場での偏見や差別の禁止により生きにくさを感じることのない社会を実現すること。

・精神障害者の方々が地域で生活・参加する「にも包括」の推進に取り組むこと。

・あらゆる世代の政治参画の後押しをすること。特に若年層の選挙参加を早い時期から啓蒙し、社会の選択肢を担う意識を醸成すること。

・国で進む選択的夫婦別姓の導入の議論の進捗をまって、本県でも推進すること。

・ユニバーサルデザインの活用、啓発に努めること。

・上記の推進により、県民の満足度向上(生活に対する幸福度調査を実施、定点で観測)に努め、愛媛県=ウェルビーイング社会の実現を図る先進的県という印象を県内外に与え、人流の創出につなげていくこと。

<社会的弱者への支援の充実を求めること>

・不登校生徒・児童の受け皿の一つとして機能するフリースクールへの支援の充実として学費、通学費用、事業実施費用の補助を進めること。

・母子家庭、ひとり親家庭といった収入のベースが限定される家庭への支援の充実を図ること。

<障がい者への支援>

・パラリンピックのレガシーを活用すべく、障害者スポーツの振興を図ること。

・障害者雇用の促進に努めること公的機関における法定雇用率の更なる向上に努め、障がい者雇用率改善プランに沿った特別支援学校やハローワークなどの関係機関との連携を強化し、民間企業に対しても働きかけを行うこと。

・県庁内部局を横断し、障がい者差別解消法の浸透を図ること。また県民・一般企業に向けた普及啓発に取り組むこと。

<電気自動車の普及拡大>

・災害時に蓄電池となりうる電気自動車は地域の電源確保や新しい産業創造に繋がる。企業のBCP策定にも関与することから、地域産業政策ともあわせ拡大を推進すること。

<医療福祉介護>

・計画的な医師確保や地域偏在の解消に向けて、愛媛大学医学部及び関係機関と連携して取り組むこと。特に産科医師の確保に配慮し、医療提供体制の充実を図ること。

・地域医療の充実として医師偏在の状況を鑑み、条件不利地域への医師派遣に対する国の制度の充実を求めること。

・感染症対策専門医の増員を図り、平時より部門の強化を行うこと。

・医療的ケアの必要な方が暮らしやすい社会を実現すること。

・災害医療従事者の育成・確保を進めること。

・子どものケアとして思春期専門外来の設立し適切な運営を行うこと。

・精神病に関する専門医療・救急部門の強化を行うこと。

・ドクターヘリ運行拡大・5Gを活用したデータ処理・転送技術の導入を図ること。

・ヤングケアラーへの支援、また普及啓発の推進をすること。

<中小企業対策>

・事業承継に取り組む企業、また承継を望む企業の状況の把握と発信を行い、県内企業の経営の新陳代謝を図ることで、足腰の強い地域企業を作るべく努めること。

<外国人技能実習生への対応>

・生産年齢人口の減少による外国人技能実習生の受入れは、事業者をはじめ、出入国在留管理庁や愛媛労働局、受入監理団体との情報共有に努め、外国人技能実習制度の趣旨に沿った環境整備に配慮すること。また、外国人技能実習生による日本人の就労環境の影響には細心の注意を払い、必要な対策を講ずること。

<5G・ICT・AIの活用、6G・衛星の活用に取り組むこと>

・条件不利地域への5G、ローカル5G導入および地域特性を踏まえたローカ5Gの利活用に向け国への予算要求を継続すること。

・ポスト5Gを見据えた開発を国・事業者が行うにあたって、医療・福祉・農業分野での活用を見越し、産業の発展に取り入れること。

<テックの活用>

・選ばれる地域作りの一環として高機能素材を活かした産業創出やフードテックを始めとして、県内事業者のもつ競争力の強化、支援を行うこと。

<燃油・肥料・飼料価格の高騰対策>

・燃油・肥料・飼料価格の上昇に国と連携して対策を講じること。

<農林水産品の輸出促進>

・円安傾向が続く状況のもと、海外市場の販路拡大を図るべく、新たな国や地域への市場開拓を積極的に展開することで、県内生産者や事業者へのビジネスチャンスの提供に努めること。産物の輸出については、国と連携してHACCP施設の整備の充実を図ること。

<農産品の産地戦略化>

・高付加価値農産品の産地化を進め、大都市圏を中心とした販路拡大や各地域の生産者への技術的支援など、地域の特色を活かした新たなビジネスモデルの創出に取り組むこと。

<森林管理、林業・木材活用>

・県産木材の積極的な利用を促進し、林業におけるデジタル技術の導入、林道網の整備、担い手育成及び労災への配慮など労働環境の処遇改善に努め、成長分野としての確立を目指すこと。

・県の林業専門職員の確保による市町への積極的な支援も行うこと。CLT素材の積極的な活用を行うこと。

<鳥獣被害対策>

・野生鳥獣による農作物被害は、生産者の営農意欲の減退や被害金額も大きいため、国、民間団体等や地域と連携した捕獲体制の強化に加え、捕獲獣肉の商品化などに取り組むこと。

<農地整備>

・農地の集約化・平準化の動きから、効果が実証された場合には産地編成プランを提示し、競争力・生産力強化に努めること。

<社会インフラの整備>

・老朽化した社会インフラの再整備に取り組むこと。

<高速道路ネットワークの構築>

・高速道路ネットワークの構築へ向けて、高速道路の南予延伸、今治・小松自動車道、大洲・八幡浜自動車道の早期開通によるミッシングリンクの解消に取り組むこと。

<空き家対策>

・本県の高い空き家率の現状を踏まえ、実施主体となる市町への除却補助事業の支援充実や中古住宅の再利用の促進を図り、災害対策や景観も含めた総合的な空き家対策に取り組むこと。

<しまなみ海道沿線住民の通行料金の負担軽減>

・しまなみ海道が唯一の生活道となる沿線住民の通行料金軽減は、地元である今治市からの具体策の提案があれば、第365回定例会で全会一致での採択がされた請願内容を尊重して然るべき支援をすること。

<建設事業者の育成、確保>

・災害時の復旧工事を担う建設事業者への技術者をはじめとする人材確保や建設機械導入の支援を行い、地域の対応力強化、雇用拡大を図ること。また、建設事業者の間にもDX化を進め、将来的な競争力の確保を図ること。

<教育の魅力化の推進、教員の確保と育成、負担軽減>

・県立高校再編の進行による変化を県民に示すこと。

・デジタル領域の拡大、感染症対策、部活などスポーツ活動の担務など教員の業務負担についての見直しと適正化を図ること。

・教員の働き方改革に必要な予算を試算し、要求すること。

<地域の学問の振興>

県内の教育の場において、県内の企業との接点を増やし、「愛媛での将来」を描くことができるキャリアパスを作ること。

<夜間中学について>

国が1県1校の設置を促す夜間中学の設立の動向を引き続き注視すること。また民間で夜間教室に取り組む者があり、必要に応じ連携すること。

<不登校支援について>

不登校生徒児童の根本的課題に複数人(チーム)で取り組み、教育、就労、必要に応じ福祉、医療に繋ぎ、一体で取り組むこと。

<議会について>

人口減少が進む中、議員定数の削減が進まない状況を県民に公開しパブリックコメントを求め、広く信を問うこと。

また、視察による成果の公開など、活動を見える化すること。

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中核都市での政策的な実験を促し、県内へ波及させることを後押しするという観点で下記を別項目として記載しました。

松山市の開発について

地域間競争の続く中で、松山市は何を持って生き残るのか明確にする必要があるが、松山市にとって一番の財産は「人」であると考える。

これまで県内周辺地域から吸い上げ50万に人口を維持してきたが人口減少局面において今後30年間で求められる都市像、人物像を掲げ、さらに人を呼び込んでいく、育てていく必要がある。

霧のような薄い雲がかかり、先が見通しにいく中、四国最先端の都市としてのブランドを作ることが求められ、そして実現は十分に可能であるはず。

世界がコスパ・タイパ(タイムパフォーマンス)、生産性の向上を求める中で・・・

松山市の特徴

・比較的安価な不動産、コストパフォーマンスのよい生活空間

・周辺市町の人口をあわせれば60万人都市、として活動できる

・空港、港が隣接しており、移動がしやすい

といった強みがある。

全国のあらゆる産業で人手不足に陥る中、サービス事業の割合が高い松山市で「人」を受け入れ、育て、周辺地域、世界に人流を送り込みまた戻ってくるという明確なキャリアパスを構築する。

坂の上の雲の中の人作り

具体的に

・最先端事業養成

・販路開拓のスペシャリスト作り

・地域ブランディング専門員の育成

・先端的な教育の実践

・地域スポーツの興隆

・瀬戸内をリードする観光開発

・文化芸術都市としての実践

上記から都市イメージの構築を図り「先進的・友好的・開放的」な松山市を内外にアピールする。

具体的に落とし込むと

・最先端事業養成

世界で活躍する人間のセカンド、サードプレースとして招き人脈を構築する。

日本一の実証実験都市を目指し、実験を重ね都市ブランドを形成する。実験に取り組む企業誘致と人材育成に取り組む。

デジタル配信事業の拠点として、KOL育成事業を立ち上げ世界の案件を獲得する。

・販路開拓のスペシャリスト作り

営業本部を設置する愛媛県の松山支社として、人事交流、拠点の共同開発を図り、愛媛県に来れば強い販路を持つことができる、という流れを作る。また県内教育機関と連携し、マネージャー育成事業を官民連携で作る。

・地域ブランディング専門員

地域ブランドの実践は日本全国で求められ、仕事になる。愛媛県で育成した人材が活躍する案件を作り、仕事を産む。またそれにより県外から学びにくる人間を獲得する。

・先端的な教育の実践

教育、医療といった切り口は地方が弱い、とされる分野だが逆手にとった教育=日本、世界から人を呼び込める教育とは、という観点で実践を行う。

海外留学プログラム、農村留学プログラム、難関学校への入学、就職に強い教育といった明確なプログラムを実践できるよう予算獲得から始める。

・自転車新文化の継承と発展、地域プロスポーツチーム

県の進める自転車文化に積極的に関与し、今治〜中継地 松山市〜他市町へと繋ぐ、という役割を明確にし県外客を繋ぐ。

市内においては駐輪場、専用道の整備、教育機関と連携した自転車文化の進め方を発信し、乗る、楽しむ、利用する人間を増やす。

また、市内にプロスポーツが集積していることから、「人流を産む」を観点に各チームと連携し取り組む。

・瀬戸内をリードする観光開発

愛媛の玄関口であり、しまなみ海道など競争力のある観光コンテンツへのゲートウェイとなる「松山」自体の観光の魅力の向上。松山城、道後温泉に加え、インバウンドを見据えた観光コンテンツを発掘、河野水軍といった地域に眠る宝を掘り起こしソフト・体験型による磨き上げを行う。海外の旅行博への積極的な出展を推進する。

観光が本来の意味でのシャワー効果をもたらせるよう道後温泉の資産を、市内に行き渡らせるよう動線の設計を行い、愛媛県で2泊以上、を目指して取り組む。

その上で、坊っちゃん列車も位置付け、観光体験ができる、触れあうことができる仕掛けとして運用。市民には、英語や韓国語などの実践利用の教育機会の提供や、費用対効果、経済波及効果を持って示す。

・愛媛県観光物産協会へ主体的に協力、20市町連動を促す役割

・文化芸術の振興

若年層から言われる「エンタメがない」について、抜本的に取り組む。日本を代表する制作、芸術集団を長期的に輩出できるよう、県内教育機関と連携し拠点の整備を進める。

・世界に開かれた、人を育てる街として

松山市の姉妹都市の締結は以下の通りだが、この10年新規はないため、提携する都市を発掘し、世界各国と直接繋がりビジネスチャンスを広げるべきと考える。

サクラメント市 1981年/昭和56年

フライブルク市1989年/平成元年

平澤市       2004年/平成16年

台北市       2014年/平成26年 

・地域の開発には、地域毎の役割を想定し、整備を進める

商業強化地区

文化強化地区

観光振興地区

居住環境・教育整備地区

医療重点地区

この方針を地区ごとに協議し、推進する、また街づくり協議会の権限を拡大し、予算化を行い、住民が自ら街を作れる、という状況を生み出す。県道、市道の整備について、過去の都市計画が硬直化しているため今一度見直し、計画道路は整備計画を進める。

・中心市街地の役割を明確化し、開発を行う

例えば飲食店中心の商店街、古着が中心の商店街といった、街の顔、特徴を作り直す。1番町〜3番町が、1人でも、観光でも、出張でも、家族でも、楽しく飲める、遊べる町、として整備しPRを行う。

・港=三津浜、市場=中央卸市場、農産品直売所

フードマーケット、ファーマーズマーケット、フィッシュマーケット、として「買う」だけでなく「食べる」「体験する」場としての整備を行う。

・周囲の市町との連携および、水問題への再挑戦に取り組む必要がある。

・松山市が20市町の連携口として、ヒトもの金情報の流れを作り、人流物流を強化する。

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