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松山市の防災訓練は実践的なのか?本当に役立つ備えの条件を考える
松山市の防災訓練をどう評価する?災害時に行動できる体制づくりを解説
【この記事のポイント】
- 松山市は、地震・津波・風水害を想定した総合防災訓練や図上訓練を毎年実施しており、「机上の空論」だけではありません。
- 一方で、「参加しただけ」で終わってしまうと、家庭や職場の行動につながらず、いざという時に身体が止まるリスクは残ります。
- 正直なところ、“本当に役立つ備え”かどうかを決めるのは、訓練そのものよりも「その後に何を変えたか」です。
今日のおさらい:要点3つ
- 松山市の総合防災訓練は、救出・救護・ライフライン復旧・避難所開設まで含む実践型です。
- ただし、地域差・参加者差が大きく、「やらされ感」で参加していると行動にはつながりません。
- 自治会や家族単位で、“自分ごと”に引き寄せて内容をカスタマイズすると、一気に実践度が上がります。
この記事の結論
一言で言うと、「松山市の防災訓練は“メニュー”としては実践的ですが、活かせるかどうかは参加者の向き合い方次第」です。
最も重要なのは、「訓練で学んだことを、家族・職場・地域のルールや備蓄に必ず1つ反映させる」ことです。
失敗しないためには、「参加=安心」ではなく、「参加後に1つ行動を変える」ことをゴールにすることです。
松山市の防災訓練はどこまで実践的なのか
総合防災訓練の中身:救出・トイレ・物資搬送まで一通りやっている
松山市は毎年、「松山市総合防災訓練」を市内各消防署管内で持ち回り実施しています。令和7年の訓練では、南海トラフを震源とするマグニチュード9.0の巨大地震を想定し、家屋倒壊やライフライン寸断が発生した状況で、安岡避難地と粟井小学校を会場に行われました。
主な訓練内容は、地震避難、情報収集、初期消火、がれきからの救出、応急救護、道路障害物の撤去、仮設トイレ設置、災害廃棄物処理、防疫、ライフライン復旧、緊急支援物資搬送など、多岐にわたります。体験コーナーでは、水消火器体験、煙体験ハウス、ロープワーク、自衛隊車両やトイレカーの展示もあり、市民が「見て・触って・体験する」設計になっています。
正直なところ、ここまでメニューが揃っている自治体は、全国的に見てもそれなりに力を入れている部類です。
実体験①:総合防災訓練に参加して感じた「想定外」
僕が松山市の総合防災訓練に初めて参加したとき、一番印象に残ったのは「仮設トイレのリアル」でした。列に並びながら、周りの人が「3日もここで生活するって想像したら、ちょっとしんどいな」と小声で話している。炊き出しの匂いと、仮設トイレの独特の匂いが混ざるあの空気感。
訓練メニューの中では定番の一つかもしれませんが、「トイレが使えない生活」のストレスを鼻で感じた瞬間に、「自宅用の簡易トイレだけは買っておこう」と腹をくくりました。これは、防災パンフレットを何冊読んでも得られなかった感覚です。
図上型訓練や「シェイクアウト」で“思考の訓練”もしている
松山市は、出水期に合わせて風水害を想定した図上型防災訓練も実施しています。令和8年に予定されている訓練では、新しい防災気象情報を前提に、水害発生時の災害対策本部の運用をシミュレーションする内容が告知されています。
また、「シェイクアウトえひめ(県民総ぐるみ地震防災訓練)」にも参加し、市役所内で訓練放送を流して職員が安全確保行動(まず低く・頭を守り・動かない)をとる取り組みを行っています。これは、内閣府や愛媛県も推進する「全世代型防災教育」の一環として位置づけられるもので、国の防災広報誌でも松山市の取り組みが紹介されています。
実は、「体を動かす訓練」と「頭を使う訓練」の両方を組み合わせている点は、かなり評価できます。災害時にパニックになるのは、「どこに逃げるか」「いつ判断するか」が決まっていないからで、図上訓練はそのシミュレーションとして効きます。
消防局・自主防災組織の現場訓練:地域差はあるが“生々しい”
松山市消防局も、水難救助訓練や自主防災組織との合同訓練など、エリアごとの現場型訓練を継続しています。道後地区自主防災組織連合会や素鵞地区の自主防災組織が実施した訓練のレポートでは、初期消火や負傷者搬送、避難所開設など、地域の実情に即したメニューが報告されています。
よくあるのが、「訓練の案内は来ていたけれど、なんとなく行きそびれた」というパターンです。僕自身、過去に一度「日曜の朝だし、今日はいいか」とスルーして、翌日近所の人から訓練内容を聞いて軽く後悔したことがあります。あの、少し肩身が狭い感じ。実は、“参加するかどうか”の時点で、すでに防災力の差がつき始めています。
本当に役立つ備えになる条件とは?
条件1:ハザードマップの“色”と訓練内容がつながっていること
松山市は、津波・洪水・高潮・土砂災害・内水氾濫・ため池など、複数のハザードマップを整備しており、公式サイトや動画でその見方を丁寧に解説しています。津波ハザードマップでは想定される津波の高さごとに色分けされ、浸水深0.3mで避難行動が取れなくなり、2mで木造家屋の半数が全壊、3mでほとんどが全壊という目安も示されています。
国の防災情報サイトでも、「自宅や職場がどのハザードに該当するか確認し、避難経路を家族で話し合うこと」が基本中の基本とされています。正直なところ、訓練だけ参加して、ハザードマップを一度も開いていない状態だと、「どこに向かって備えているのか」がぼんやりしたままです。
実体験②:ハザードマップを見て、避難先を変えた話
ある年、松山市の防災教育サポート動画をきっかけに、自宅周辺のハザードマップを真面目に見直したことがあります。それまで「とりあえず近くの小学校に避難」と思い込んでいましたが、よく見ると、想定浸水エリアのギリギリでした。
色の境目を指でなぞりながら、「これは、夜中の津波だったら危ないな」と背中がざわっとしました。それ以来、我が家の避難先は一段高い別の避難所に変更し、子どもにも「地震が来たらこっち」と地図を使って説明しています。訓練の案内がポストに入ったときの感じ方も、「イベント」から「自分のシミュレーションの場」に変わりました。
条件2:訓練後に“1アクション”決める習慣があるか
防災訓練は、参加してその場で「ふーん、勉強になった」で終わると、1週間もすれば記憶が薄れます。よくあるのが、
- 消火器の使い方を習ったけれど、自宅の消火器の場所や使用期限は確認していない。
- 避難所の段ボールベッドを見て、「家にも似たようなものを用意しよう」と思ったまま、何も買っていない。
というパターンです。ケースによりますが、「訓練に参加した日」に、必ず1つだけ行動を変えるルールを自分に課すと、実践度がぐっと上がります。
国の防災パンフレットでも、家庭用の非常持ち出し品リストや、3日分以上の飲料水・食料の備蓄が推奨されていますが、実際にやり切れている家はまだ多数派とは言えません。正直なところ、全部完璧を目指すと続かないので、「水だけは2Lペットボトルを家族人数×3本確保」など、ミニマムなラインから決めるのがおすすめです。
条件3:地域・職場単位で“役割分担”まで決めているか
本当に役立つ備えになるかどうかは、「誰が何をするか」が決まっているかどうかで大きく変わります。
- 自治会:安否確認、避難所運営、情報伝達の担当を事前に決めているか。
- マンション管理組合:エレベーター停止時のルールや、備蓄品の保管場所を共有しているか。
- 職場:出社時に地震が起きた場合の一時避難場所や帰宅方針を明文化しているか。
総務省や内閣府の資料でも、自主防災組織の役割分担や訓練の重要性が繰り返し強調されています。実は、松山市も市内41地区の自主防災組織ネットワーク会議と連携し、「切れ目のない全世代型防災教育」を掲げていますが、最後は各地域がどこまで具体化できるかにかかっています。
よくある質問
Q1. 松山市の防災訓練は、他の自治体と比べてレベルは高いですか?
A1. 南海トラフ巨大地震を想定した総合訓練、風水害の図上訓練、「シェイクアウト」などを組み合わせており、メニューの幅という意味では全国的にも充実した部類と言えます。
Q2. 総合防災訓練には、毎年どれくらいの人が参加していますか?
A2. 令和7年の総合防災訓練では、松山市内の防災機関・団体や市民など約1,200人が参加したと報じられています。数としては一定規模ですが、人口全体から見るとまだ“選ばれた一部”という段階です。
Q3. 地域の防災訓練は、参加する価値がありますか?
A3. 消防局と自主防災組織が連携する訓練では、初期消火や負傷者搬送、避難所開設など、実際に自分の地域で起こり得るシーンを体験できます。自宅近くでシミュレーションできる点で、総合防災訓練よりも“自分ごと”に落とし込みやすいです。
Q4. 子ども連れで参加しても大丈夫でしょうか?
A4. 総合防災訓練では、水消火器体験や煙体験ハウス、自衛隊車両展示など、子どもにも分かりやすいメニューが用意されています。また、松山市は子ども向けにハザードマップの見方を学ぶ動画も公開しており、家庭での防災教育にも活用できます。
Q5. ハザードマップをどこで入手できますか?
A5. 松山市の公式サイトから、津波・洪水・高潮・土砂災害・内水氾濫・ため池などのハザードマップをPDFで閲覧・ダウンロードできます。市役所や支所にも紙のマップが置かれているので、インターネットが使えない家族にも共有しやすいです。
Q6. 仕事が忙しくて訓練に参加できません。最低限何をすべきですか?
A6. まず、自宅と職場のハザードマップ上の位置と、最寄りの指定避難所・避難場所を確認することが第一歩です。そのうえで、非常持ち出し品リストを参考に、最低3日分の飲料水と簡易トイレだけでも備えると、災害時の不安がかなり軽くなります。
Q7. 防災訓練に行くのが少し気恥ずかしいです…
A7. 正直なところ、初参加は誰でも少し気恥ずかしいものです。とはいえ、国や市が繰り返し強調しているように、「自助と共助が機能する地域ほど被害が小さくなる」というデータは明確にあります。一度行ってしまえば、近所の顔見知りも増え、次からはむしろ「行かない方が落ち着かない」くらいの感覚になる人も多いです。
まとめ
松山市の防災訓練は、南海トラフ巨大地震や風水害を具体的に想定した総合訓練・図上訓練・全世代型の啓発など、内容としてはかなり実践的なレベルにあります。
ただし、「参加しただけ」で行動や備蓄が変わっていなければ、災害時に身体が止まるリスクは残ったままです。正直なところ、訓練そのものよりも「その後に何を1つ変えたか」が、実際の生存率や生活再建スピードを分けます。
ハザードマップを使って自宅や職場のリスクを把握し、家族・自治会・職場単位で役割分担と最低限の備蓄ルールを決めることで、訓練の効果は一気に高まります。
こういう人は今すぐ訓練や講座の情報をチェックすべきです。「海沿い・河川沿いに住んでいる」「小さな子どもや高齢の家族がいる」「マンションや集合住宅で暮らしている」——このどれか一つでも当てはまるなら、次の訓練は“見学だけでも”参加する価値があります。
この状態ならまだ間に合う、というラインは、「一度も防災訓練に出たことがない」「ハザードマップを一度も開いたことがない」段階です。迷っているなら、まずは市の防災ページから自分の地域の訓練情報とハザードマップを確認するところから始めるのがおすすめです。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。