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松山のイベントを地域経済のエンジンに!回遊とファンづくりのビジョン
松山で観光の現場を歩いた私が描く、まち全体が潤うイベントのかたち
松山のイベントは、まち全体を潤す「経済のエンジン」になれます。道後温泉や松山城、文学ゆかりの地といった行く理由があり、路面電車や徒歩で回れるコンパクトなまち。この恵まれた条件を活かせば、イベントの賑わいを商店街や飲食店、宿泊にまで広げられます。私は松山で生まれ育ち、地域活性化と観光の現場を歩いてきた立場から、「人が多かった=成功」で終わらせず、「まちにお金と縁が巡るイベント」へと発想を広げたいと考えています。カギは、会場だけで完結させない「回遊」と、また来たくなる「ファンづくり」です。
【この記事のポイント】
- イベントは「集客」だけでなく「お金の流れ」を設計できたとき、地域経済に効いてきます。
- 来場者数だけでなく、一人あたりの地域内消費とリピート来訪を大切な指標にしましょう。
- 会場完結型から、商店街・飲食店・宿泊まで巻き込む「回遊型」への転換が鍵になります。
今日のおさらい:要点3つ
- 強みを活かす:松山は「観光×コンパクトシティ×既存イベント」という恵まれた素地を持っています。
- 指標を変える:来場者数だけでなく、一人あたりの消費とまち全体の売上変化を見ることが大切です。
- 縁を育てる:交流人口をその日限りにせず、何度も松山に関わる「関係人口」へ橋渡しします。
この記事の結論
- 一言で言うと、松山のイベントは「集客」より「お金と縁の流れ」を設計したとき、真価を発揮します。
- 最も大切なのは、来場者数ではなく、一人あたりの地域内消費とイベント後のリピート来訪です。
- 会場にすべてを詰め込まず、商店街・飲食・宿泊・オンラインまで含めて流れを設計することが鍵です。
松山の地域イベントが持つ「大きなポテンシャル」
松山ならではの「三つの強み」
観光の現場を歩いてきて、松山のイベントには少なくとも三つの強みがあると感じています。一つ目は観光地としての知名度です。道後温泉、松山城、文学ゆかりの地など、「行く理由」がすでに揃っています。二つ目は回遊しやすさです。路面電車や徒歩で回れる範囲に、商店街・城・温泉がまとまっています。三つ目は既存イベントの厚みです。松山まつりをはじめ、地元発の企画が数多くあります。
この「観光×コンパクトシティ×既存イベント」という組み合わせは、他のまちから見るととても恵まれています。温暖な気候で屋外イベントを開きやすいのも、松山の心強い後押しです。
「会場完結」で終わらせるのは、もったいない
一方で、もったいないパターンもあります。会場に屋台や物販がぎっしり並び、食事も買い物も会場の中で完結し、終わったらそのまま帰ってしまう——これでは、いくら人が集まっても、周辺の商店街や飲食店には賑わいが届きにくくなります。「イベントは賑やか、まちは静か」というねじれが起きるのです。
会場にすべてを詰め込む設計は、運営はしやすい反面、まちへの波及は限られます。せっかくの松山の強みを活かすなら、会場を「入り口」にして、まち全体へ人の流れをつくる発想が大切です。
「数字の見方」を変えると景色が変わる
イベントの成果を考えるとき、総来場者数だけを追うと実像を見誤りがちです。本当に見たいのは、来場者一人あたりの地域内での消費、地元店舗の売上の変化、そしてイベントをきっかけにした次の来訪です。人数を少し増やすより、一人あたりの消費や回遊を高めるほうが、まち全体の売上が伸びることも少なくありません。「とにかく人を増やす」から「単価と回遊を上げる」へ。この発想の転換が、持続するイベントの土台になります。
松山のイベントを「経済エンジン」にする3つの視点
会場から「商店街・飲食店」へ送り出す設計に
まず取り組みたいのは、会場のフードは「つまめる軽食」に絞り、しっかりした食事は周辺の飲食店へ案内する設計です。周辺店と組んだ当日限定メニューを用意し、会場で配るマップに飲食店やクーポンを載せ、司会が「ご飯はぜひ近くのお店で」と一言添える。それだけで、人の流れは大きく変わります。
大街道・銀天街・道後周辺という松山の回遊しやすい環境なら、こうした送客はとても相性が良いはずです。「いい意味で会場は不完全」くらいが、まち全体にとってはちょうどいいバランスになります。
「スタンプラリー×小さな特典」でまちを歩いてもらう
古くからある手法ですが、まちを歩いてもらう仕掛けとしてスタンプラリーは今も有効です。会場・商店街の数店舗・観光スポットにポイントを設け、集めると小さな特典がもらえる。人は「集める」こと自体を楽しむので、景品は豪華でなくても回遊の動機になります。
松山城・ロープウェイ街・大街道・銀天街・道後温泉街を組み合わせた「まち回遊スタンプラリー」は、観光と地域の消費を同時に動かせる仕掛けになります。スマホで参加できるデジタル形式なら運用の手間も抑えられ、参加者の動きをその後の改善に活かせます。
「交流人口」を「関係人口」へ橋渡しする
イベントでよく語られる「交流人口の拡大」も、その場限りで終わらせては惜しいものです。本当にまちを潤すのは、イベントをきっかけに何度も松山に来てくれたり、松山の商品を買い続けてくれたりする「関係人口」です。その先には、移住や二拠点の暮らし、遠隔での仕事のつながりも見えてきます。
イベント後に地域の情報を届ける導線をつくる、出展者のオンラインショップを一覧にして「あとから買える仕組み」を用意する、常連の参加者に感謝を伝える——こうした一手間が、縁を長く育てます。ふるさと納税やオンライン物販と組み合わせれば、松山で出会った商品を遠くからでも応援し続けてもらえます。「その日だけ賑やか」から「一年中つながる」松山へ。そんな設計に、大きな可能性があります。
よくある質問
Q1. 地域イベントに本当に経済効果はありますか?
1. あります。ただし会場完結型だと効果は限られます。
2. 回遊とリピートの導線をつくることが大切です。
3. そこで初めて、まち全体に経済効果が広がります。
Q2. まず何を指標にすべきですか?
1. 総来場者数だけでは実態が見えません。
2. 一人あたりの地域内消費に注目しましょう。
3. 商店街や飲食店の売上変化も大切な指標です。
Q3. 小さな商店でも恩恵を受けられますか?
1. 十分に受けられます。
2. 限定メニューやスタンプラリーで回遊に加われば効果的です。
3. 導線に組み込まれることが恩恵の入り口になります。
Q4. 予算が少ない場合、何から始めるべきですか?
1. 「回遊マップ+クーポン+スタンプラリー」から始められます。
2. 印刷物一枚分の工夫でも動線は変わります。
3. 高額な演出より費用対効果が高いこともあります。
Q5. イベント当日にできる工夫はありますか?
1. 司会やアナウンスで周辺店舗を紹介しましょう。
2. 休憩時間に商店街マップを配るのも有効です。
3. 声かけ一つで人の流れが変わります。
Q6. 継続開催と単発開催、どちらが効果的ですか?
1. 長い目で見れば継続開催が有利です。
2. 認知や来場習慣、関係人口が育ちやすくなります。
3. 積み重ねがまちの力になります。
Q7. 住民向けと観光客向け、どちらを優先すべきですか?
1. 理想は「住民が主役で観光客がゲスト」という形です。
2. 地元が楽しむ姿は、訪れる人にも魅力に映ります。
3. その方が継続性も高まります。
まとめ
- 松山は「観光×コンパクトシティ×既存イベント」という恵まれた素地を持っています。
- 会場完結ではなく、まち全体へ人とお金が巡る「回遊」を設計することが鍵です。
- 交流人口を「関係人口」へ育て、一年中つながる松山を目指しましょう。
松山で観光と地域の現場を歩いてきた一人として、このまちのイベントには大きな可能性があると信じています。まずは次のイベントで、「会場から一歩、まちへ」の流れをつくることから始めてみませんか。その工夫が、松山のイベントを地域経済のエンジンへと育てていきます。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。