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松山の観光をもっと伸ばすには|滞在価値と発信力を活かす実践ビジョン
松山で育った私が描く、観光の宝を「2泊したくなるまち」へ活かす道
松山には、道後温泉、城下町、文学、瀬戸内という全国有数の宝が揃っています。私は松山で生まれ育ち、地域活性化と観光の現場を歩いてきた立場から、この素材は「PRが足りない」のではなく「組み合わせて、もっと伝えれば、さらに輝く」段階にあると感じています。目指したいのは、名前の挙がるまちから、わざわざ何泊もしたくなるまちへ。1泊のハイライトを、2泊3日のテーマ旅に育てていく——それが松山の底力を活かす一番の近道です。
【この記事のポイント】
- 松山は「道後・城下町・文学・瀬戸内」が揃う、全国でも恵まれた観光都市です。
- 宝の量は十分。あとは「組み立て方」と「伝え方」で、滞在の価値をぐっと伸ばせます。
- テーマ別の2泊3日プランと、検索・SNSに届く発信を両立させることが伸びしろです。
今日のおさらい:要点3つ
- 知りたいこと:松山の観光資源をどう活かせば、地域経済につながるのかを知りたい、ということです。
- その奥にある思い:これだけの宝があるのだから、もっと伸ばせるはず、という期待です。
- 次の一歩:滞在時間を伸ばす体験づくりと、届く発信を、現場から具体化していく、ということです。
この記事の結論
- 松山の観光資源そのものは十分に強く、伸びしろは「組み立て方」と「伝え方」にあります。
- 最も大切なのは、滞在を伸ばすテーマ別の体験と、検索・SNSに届く発信の両立です。
- 単発のイベントや発信で終えず、滞在日数から逆算して企画を束ねることが力になります。
松山の観光は「宝の組み合わせ方」で、もっと伸ばせる
全国でも恵まれた、松山の観光資源
松山には、日本最古級とされる道後温泉、現存十二天守のひとつである松山城、夏目漱石『坊っちゃん』や正岡子規ゆかりの文学、瀬戸内の多島美としまなみ海道への玄関口、そして鯛めし・じゃこ天・柑橘・地酒といった食の魅力があります。これだけの要素が一つのまちに揃うのは、全国を見渡してもそう多くありません。
私は現場を歩いてきて、松山の素材の豊かさをいつも誇りに感じています。だからこそ思うのは、「これだけ揃っているのだから、旅のハイライトとしてだけでなく、旅の中心地として選ばれる余地がまだ大きい」ということです。伸びしろは、資源の量ではなく、それをどう束ね、どう伝えるかにあります。
1泊を2泊に育てる「テーマ別ストーリー」
滞在を伸ばす鍵は、スポットを並べるだけの案内から、「テーマで巡る物語」へと発想を変えることです。地域活性化の現場では、テーマを軸にプランを作り込むほど、旅の満足度と滞在日数が伸びていく様子を数多く見てきました。
松山なら、こうした設計はむしろやりやすいはずです。たとえば、坊っちゃんと子規を軸にした「文学滞在」、温泉とウェルネスを組み合わせた「整いのリトリート」、親子で歴史や自然に触れる「学びの旅」。テーマがあれば、「2泊しないと味わいきれない体験」を自然に束ねられます。「温泉に入りに来るまち」から、「わざわざ学びに・整いに来るまち」へ。意味づけが変わるだけで、選ばれ方は大きく変わります。
「検索・SNS」という入り口を整える
どんなに良い体験があっても、見つけてもらえなければ届きません。地域には口コミで愛される名店や体験がたくさんあるのに、検索やSNSという入り口でこぼれてしまう——そんな場面を、現場でよく見かけます。
写真が古い、公式アカウントの更新が止まっている、説明文が事務的で魅力が伝わらない。こうした「見せ方」は、少し手を入れるだけで印象が大きく変わります。まずは写真と紹介文を整える。地図情報を最新にする。体験の魅力を一言で伝える。地味に思えても、こうした底上げの積み重ねが、松山の宝を「見つけてもらえる宝」に変えていきます。
「通過するまち」から「また来たくなるまち」へ
一度きりの来訪を、ファンとの縁に
観光を地域経済につなげるうえで、私が特に大切だと考えるのは、「一度来てくれた人に、もう一度来てもらう」ことです。初めての来訪は貴重ですが、その先に「年に一度、家族や友人と訪れる定番のまち」になってもらえれば、地域に落ちる価値はぐっと厚みを増します。
リピーターやファンは、滞在が長くなりやすく、体験・飲食・物販に幅広く関わってくれ、SNSで自然にまちの魅力を広げてくれます。「道後だけ」から「松山というまちまるごとが好き」へ。その一歩を後押しするのが、また来たくなる仕掛けや、二度目・三度目のための通なプランです。人との出会いを感じられる旅は、記憶に残り、また足を運びたくなります。
「これと言えば松山」を、一つ研ぎ澄ます
魅力が多いほど、つい全部を並べたくなります。ただ、あれもこれもと並べると、かえって印象に残りにくくなるものです。松山には、あえて軸を一つ研ぎ澄ます選択もあります。「温泉と文学のまち」「俳句と路面電車のまち」「瀬戸内ローカルの玄関口」——どれか一つが心に刺されば、検索でもSNSでも、覚えてもらいやすくなります。
「全部あるまち」ではなく、「これと言えば松山」という言葉が一つはまるだけで、まちの輪郭がくっきりします。豊かな素材があるからこそ、その中心に一本の芯を通す。これは、松山だからこそできる強みの活かし方だと思います。
宿・飲食・体験・交通を、ひとつの物語につなぐ
滞在型の旅を実現するには、宿・飲食・体験・交通が、それぞれの持ち場で頑張るだけでなく、ゆるやかにつながっていることが大切です。宿のサイトに近くの体験が載っている、飲食店が周辺スポットの最新情報を知っている、交通と観光のピークが噛み合っている。こうしたつながりが、旅の満足度を静かに底上げします。
観光協会や関係者が担える価値は、まさにここを結ぶことにあります。予約の入り口をそろえる、テーマ別の共同プランを作る、発信のハッシュタグを合わせる。派手さはなくても効く一手を、現場と一緒に重ねていく。私はこうした地道な連携こそが、松山の観光を次の段階へ押し上げると考えています。
よくある質問
Q1. 松山の観光資源は、他都市と比べて強い方ですか?
1. 温泉・城・文学・瀬戸内という組み合わせは、全国でも恵まれた部類です。
2. 素材の量は十分で、伸びしろは組み立て方と伝え方にあります。
3. 滞在設計を磨けば、まだ大きく伸ばせる可能性があります。
Q2. まず何から取り組むと効果が出やすいですか?
1. 「2泊3日」を前提にしたテーマ別のモデルコースづくりが近道です。
2. その内容を公式サイト・SNS・旅行メディアで一貫して発信します。
3. 現場の体験と発信をそろえることで、届き方が変わります。
Q3. インバウンド向けには何を意識すべきですか?
1. 多言語での情報整備を、写真や動画とあわせて進めることが大切です。
2. 温泉の入り方や俳句体験など、楽しみ方を見て分かる形にします。
3. 「初めてでも安心して楽しめる」導線を用意すると喜ばれます。
Q4. 地域経済への波及を高めるには?
1. 日帰りより宿泊、宿泊より連泊を増やす設計が鍵になります。
2. 体験と飲食・物販をセットで楽しめる流れをつくります。
3. リピーターとの縁を育てることが、厚みのある効果につながります。
Q5. 小規模な事業者でもできることはありますか?
1. 地図情報の写真や紹介文を新しく整えるだけでも効果があります。
2. SNSでの発信や、近隣施設との相互紹介も始めやすい一歩です。
3. 低コストでできる「見せ方の底上げ」から着手するのがおすすめです。
Q6. イベントに頼りすぎないコツはありますか?
1. 一時的な集客だけでなく、日常の滞在価値を高める視点を持つことです。
2. イベントは「きっかけ」と位置づけ、通年の体験づくりを並行します。
3. 一度来た人が再訪したくなる流れまで設計すると長続きします。
Q7. 観光を移住や関係人口につなげるには?
1. 滞在中に「働ける場所」「暮らし」「人のつながり」に触れてもらいます。
2. コワーキングや宿の連携は、長めの滞在と相性が良い取り組みです。
3. 好きになったまちに、また関わりたくなる入り口を用意していきます。
まとめ
- 松山の観光資源そのものは十分に強く、伸びしろは組み立て方と伝え方にあります。
- テーマ別の2泊3日プランと、検索・SNSに届く発信の両立が力になります。
- 宿・飲食・体験・交通をひとつの物語につなぎ、また来たくなるまちを育てます。
松山で育ち、観光と地域活性化の現場を歩いてきた一人として、私はこのまちの宝をもっと活かしたいと願っています。まずは「テーマで巡る2泊3日」を一つ描いてみることから、松山の観光を次の一歩へ進めていきましょう。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。