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空き家を活かす|住まいの再生でまちを更新していく

松山で生まれ育った目線で見る、一軒の家が息を吹き返すとまちが変わる

私は松山で生まれ育ち、愛媛県議会議員として二期、地域の現場を歩いてきました。まちを歩いていると、雨戸の閉じたままの家に出会うことがあります。かつては明かりがともり、家族の声が響いていた家です。空き家という言葉は、どうしても重たく響きます。けれどその一軒は、直し方と使い方を工夫すれば、もう一度まちの役に立つ場所になります。この記事は、松山の住まいをどう再生し、まちをやわらかく更新していくかを前向きに整理するものです。

【この記事のポイント】

空き家は、片づけるべき困りごとであると同時に、まちが積み重ねてきた資源でもあります。大切なのは、傷みが深くなる前に持ち主が動ける環境をつくることと、使いたい人へつなぐ道筋を太くすること。松山には、住まいを大切に手入れしてきた気風と、住みたいと思わせる暮らしやすさがあります。その底力を活かせば、住まいの再生は着実に進みます。

今日のおさらい:要点3つ

  • 空き家はまちの負担であると同時に、住まい・店・仕事場・地域の居場所として使える貴重な資源でもある
  • 再生の成否を分けるのは早さであり、傷みが浅いうちに持ち主が相談できる入口を整えることが何より効く
  • 使いたい人とつなぐ仕組みと、直して住む選択が取りやすい後押しがそろえば、まちは壊さずに更新できる

この記事の結論

まちを新しくする方法は、更地にして建て直すことだけではありません。すでにある住まいを直し、使い直していくことでも、まちは十分に若返ります。そのために必要なのは、持ち主が一人で抱え込まずに相談できる入口と、住まいを使いたい人へ渡す道筋、そして直して住む選択を選びやすくする後押しです。松山には、家を大切に住み継いできた気風と、暮らしやすさという確かな魅力があります。私はこの街で生まれ育ち、ここで子育てをする一人として、その底力を活かし、一軒ずつ灯りを取り戻していく松山をつくりたいと考えています。

空き家を「困りごと」から「まちの資源」へ捉え直す

空き家の話は、防犯や景観の心配から始まることが多く、どうしても暗い調子になりがちです。けれど見方を変えれば、そこには使える屋根と柱と土地があります。まずは、この街に空き家が生まれる背景と、それをどう捉え直すかから考えてみたいと思います。

空き家が生まれるのは、暮らしが積み重なってきた証でもある

家が空くのは、その家に長く暮らしが続いてきたからです。子どもが独立し、親御さんが施設に移り、相続で持ち主が遠方になる。どれも、ごく普通の人生の流れの中で起こることです。誰かの怠慢で空き家になるわけではありません。だからこそ、持ち主を責める話にしてはいけないと私は考えています。長く住み継がれてきた住まいをどう次へ渡すか。そう問いを立て直すところから、話は前に進みます。

早く動けるかどうかで、選べる道が変わる

住まいは、人が住まなくなると傷みが進みやすいと言われます。風が通らず、湿気がこもり、庭木が伸びる。傷みが深くなるほど、直して使うという選択は難しくなります。逆に言えば、まだ状態のよいうちに動ければ、貸す・売る・直して住むといった道が一つも閉じずに残っています。空き家対策で本当に効くのは、強い規制より早い相談です。空いてすぐの段階で相談できる場所があることが、その家の未来を大きく左右します。

直して使うことは、まちの記憶を残したまま更新できる方法

まちの表情は、そこに建つ家々がつくっています。古い建具や瓦屋根、庭の木々。そうしたものが一気に消えると、まちの顔つきは変わってしまいます。住まいを直して使う道を選べば、まちの記憶を残したまま、暮らしの中身だけを新しくできます。すべての家を残すことはできませんが、活かせる家は活かす。その積み重ねが、松山らしい風景を守りながらまちを更新していく道になります。

使われている家が並ぶことが、地域の安心につながる

灯りのついた家が並ぶ通りは、それだけで安心感があります。人の目があり、庭の手入れが行き届き、季節の挨拶が交わされる。空き家が減ることは、防犯や景観の面だけでなく、地域のつながりを保つうえでも意味を持ちます。住まいの再生は、一軒の問題を片づける話ではなく、その通り全体の空気を明るくする取り組みなのだと、地域を歩くほど感じています。

住まいの再生で、まちをやわらかく更新していく

では、空き家を活かすために何を厚くすればよいのか。私は、持ち主の入口・つなぐ仕組み・使い道の広がり・住む人への後押しという四つを、あわせて育てていきたいと考えています。

持ち主が相談できる入口を、わかりやすくする

空き家を抱えた方の多くは、何から手をつけてよいかわからず立ち止まっています。相続の手続き、名義の整理、家財の片づけ、傷みの見立て。分野がまたがるため、窓口も分かれがちです。ここを一本の入口にまとめ、まず相談すればその先へ案内される形をつくること。制度を増やすより、たどり着きやすさを整えるほうが、実際に動く人は増えると私は考えています。

貸したい・借りたい・売りたい・買いたいをつなぐ

使ってほしい人と使いたい人は、どちらも確かにいます。けれど互いに見つけられないまま、時間だけが過ぎていくことが少なくありません。自治体が設けている空き家バンクのような仕組みや、地域の不動産・建築の担い手との連携を厚くし、情報が届く範囲を広げていく。写真や間取りだけでなく、周りの暮らしやすさまで伝われば、遠くにいる方にも判断してもらいやすくなります。つなぐ力を太くすることが、再生の量を決めます。

住まい以外の使い道も、あわせて広げる

空き家の使い道は、住まいだけではありません。小さな店、工房、事務所、子どもや高齢者が集える地域の居場所。まちなかでも、住宅地でも、こうした使い方は暮らしを豊かにします。松山には、腕のいい作り手や、地域で何かを始めたい人がいます。その方たちが手ごろに使える場として空き家が回りはじめれば、住まいの再生は、まちのにぎわいづくりとそのままつながっていきます。

直して住む選択を、若い世代が取りやすくする

中古の家を買って直して住むという選び方は、費用の見通しが立てにくいことが、ためらいの理由になりがちです。傷み具合を専門家に見てもらう仕組みや、改修費用の相談窓口、耐震や断熱を高める工事への後押し。こうした支えが整えば、若い世代や子育て世帯にとって現実的な選択肢になります。安心して選べる形をつくることが、住まいの再生を進める確かな一手だと考えています。

よくある質問

Q1. 空き家を持っていますが、何から始めればよいですか?

1. まず現状を確かめ、貸す・売る・直して住むのどれを考えたいか整理します。
2. 相続や名義が未整理なら、そこを先に片づけると話が進みます。
3. 一人で抱えず、早い段階で相談窓口に問い合わせることをおすすめします。

Q2. 空き家は、放っておくと何が起こりますか?

1. 人が住まないと傷みが進みやすいと一般に言われます。
2. 傷むほど改修の負担が増え、選べる道が狭まっていきます。
3. だからこそ、状態がよいうちに動くことが何より大切です。

Q3. 古い家でも、活かすことはできますか?

1. 状態によりますが、直して使える家は少なくありません。
2. 専門家に見てもらえば、どこまで手を入れれば使えるかがわかります。
3. 見立てを受けたうえで判断することが、後悔の少ない進め方です。

Q4. 住まい以外の使い道には、どんなものがありますか?

1. 小さな店や工房、事務所として使う道があります。
2. 子どもや高齢者が集まる地域の居場所にする使い方もあります。
3. 使い道が広がるほど、活かせる家の数も増えていきます。

Q5. 中古の家を買って直すのは、不安があります。

1. 費用の見通しが立ちにくいことが、不安の大きな理由です。
2. 事前の建物診断や改修の相談を受けることで、見通しは立てやすくなります。
3. 耐震や断熱の工事とあわせて考えると、住み心地も大きく変わります。

Q6. 空き家が減ると、地域にどんな良いことがありますか?

1. 灯りのついた家が並ぶことで、通りの安心感が高まります。
2. 庭や外まわりが手入れされ、まちの景観が保たれます。
3. 人が住むことで、地域のつながりや行事も続けやすくなります。

Q7. 行政には、どんな役割があると考えますか?

1. 分かれがちな相談先を、たどり着きやすい入口にまとめることです。
2. 使いたい人と持ち主をつなぐ仕組みを厚くすることです。
3. 直して住む選択が取りやすくなるよう、後押しを整えることです。

Q8. なぜ中野泰誠が空き家と住まいの再生を語るのですか?

1. 松山で生まれ育ち、この街の通りの移り変わりを見てきたからです。
2. 県議として二期、まちづくりや地域の現場を歩いてきたからです。
3. 松山の住まいという資源を活かせば、まちは必ず更新できると信じているからです。

まとめ

  • 空き家は困りごとであると同時に、住まい・店・仕事場・地域の居場所として使えるまちの資源でもある
  • 傷みが浅いうちに持ち主が相談できる入口を整えることが、選べる道を残すうえで最も効く
  • 使いたい人へつなぐ仕組みと、住まい以外の使い道の広がりが、再生できる家の数を増やす
  • 建物診断や改修への後押しで、直して住む選択を若い世代が取りやすくすることが、まちの更新につながる

松山には、家を大切に住み継いできた気風と、ここで暮らしたいと思わせる確かな魅力があります。その底力を活かせば、まちは壊して建て替えるだけでなく、一軒ずつ直しながら若返らせていくことができます。私はこの街で生まれ育ち、ここで子どもを育てる一人として、住まいの再生に取り組む方々と一緒に、その道すじを整えていきたいと考えています。まずは、気になっているあの一軒について、相談の一歩を踏み出すところから。その一歩が、まちの灯りを一つ増やします。

中野たいせいの想い

中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。

「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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