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松山の魅力を、一つの物語に|選ばれるまちへの都市ブランドづくり
松山で育った私が信じる、このまちの魅力を「一つの物語」に束ねる力
松山には、全国に誇れる魅力が惜しみなくあります。日本最古級といわれる道後温泉、現存十二天守のひとつである松山城、正岡子規や夏目漱石ゆかりの文学、そして瀬戸内の多島美と海の幸。私は松山で生まれ育ち、県議会議員として観光や地域振興の現場を歩いてきました。その中で確信しているのは、松山の都市ブランドに足りないのは「魅力」ではなく、それらを一つの物語として束ね、体験として届ける工夫だということです。散らばった宝物を一本の糸でつなげば、松山はもっと分かりやすく、もっと深く「選ばれるまち」になれます。その道筋を前向きに描いていきます。
【この記事のポイント】
- 松山は道後温泉・松山城・文学・瀬戸内という、都市ブランドの核になる宝物を豊かに持っています。
- これからの鍵は、それぞれの魅力を一つの物語として束ね、体験として設計し直すことです。
- 市民とともに松山の未来像を分かち合い、政策やイベント、まちの空間に落とし込んでいくことが大切です。
今日のおさらい:要点3つ
- 知りたいこと:松山の都市ブランドの強みは何で、どう伸ばせるのかを知りたい、ということです。
- その奥にある願い:松山の魅力を、もっと多くの人に分かりやすく伝えたい、という思いです。
- 次の一歩:既にある魅力を一つの物語に束ね、まち全体で体験できる形に整えていくことです。
この記事の結論
- 松山は、全国レベルの魅力を複数持つ、ブランドの土台が豊かなまちです。
- 大切なのは、資源を増やすことより、既にある魅力を一つの物語に束ねることです。
- エリアごとの役割と体験を設計し、広域の連携で厚みを加えられます。
- 市民と来訪者の双方が「松山で過ごす幸せ」を感じられる体験を積み重ねます。
松山は、宝物の多いまち——その強みを見つめ直す
全国に誇れる、松山の宝物
松山の都市ブランドを支える宝物は、大きく四つに整理できます。松山城や城下町のまちなみに息づく歴史。道後温泉と温泉まちに育まれた文化。正岡子規や夏目漱石、「坊っちゃん」や「坂の上の雲」に象徴される文学。そして瀬戸内の多島美と豊かな海の幸。これらはどれも、全国に誇れる確かな魅力です。
これほど多彩な資源が一つのまちに集まっているのは、決して当たり前のことではありません。地域を歩いてきた私は、松山の底力を心から誇りに思っています。大切なのは、これらを単発の観光スポットとしてではなく、「松山を訪れ、暮らすことで味わえる一続きの物語」として編み直していくことです。
「弱い」のではなく、「伝え方」に伸びしろがある
松山の都市ブランドは、「魅力が足りない」のではありません。むしろ、豊かな魅力に対して、伝わり方や体験の設計にまだ伸びしろがある、という見方が正しいと思います。温泉、城、文学、海——それぞれが素晴らしいからこそ、ともすると一言で説明しにくくなる。これは、贅沢な悩みでもあります。
だからこそ、弱点を嘆くのではなく、「どう束ね、どう届けるか」という前向きな工夫に力を注ぐべきです。魅力そのものは十分にある。あとは、それを一つの物語として編集し、まち全体で体験できるようにするだけ。ここに、大きな可能性が広がっています。
「観光のまち」と「暮らしのまち」をつなぐ
松山の都市ブランドを深めるうえで、私が大切にしたいのは、「訪れる人の幸せ」と「暮らす人の幸せ」をつなげることです。観光で味わう非日常と、市民の日常が地続きになってこそ、ブランドに厚みが生まれます。旅人が生活文化にふれ、市民が自分のまちを誇りに思う。その循環が、松山らしい魅力の源になります。
未来像を市民とともに分かち合い、日々の政策やイベント、まちの空間デザインに丁寧に落とし込んでいく。松山で暮らすことが、そのまま幸せにつながる。そんな実感を積み重ねていくことが、選ばれるまちへの確かな歩みになると考えています。
どんな物語で、松山を束ねるか
「歴史と文化を日常に感じる、瀬戸内のまち」
松山を一つの物語で表すなら、「歴史と文化を日常に感じられる、幸せ志向の瀬戸内のまち」といった姿が描けます。城や温泉、文学、瀬戸内の景観という宝物を、バラバラにではなく、一本のストーリーラインでつないでいく。新しい何かを一から生み出すよりも、「散らばっている物語を一本にまとめる編集作業」こそが、これからの中心になります。
松山には、まち全体を歩きながら物語をたどれるような空間の魅力があります。城下町を巡り、温泉に癒され、文学の面影を感じ、海の恵みを味わう。その一日一日が、松山という物語の一章になる。そんな体験を設計していくことが、都市ブランドの芯を太くしていきます。
瀬戸内の中の松山、という位置づけ
松山の魅力は、瀬戸内という大きな舞台の中に置くと、さらに輝きを増します。周辺の地域と手を携え、道後温泉や松山城を核にした周遊の物語を描けば、「瀬戸内を旅するなら、松山を軸に」という流れをつくれます。松山単体ではなく、広域の連携の中で役割を持つことで、ブランドの価値は一層高まります。
大切なのは、「瀬戸内の中で、松山は何を担うのか」を明確にすることです。歴史と文学、温泉文化を核にした、物語性の高い滞在の拠点。そんな松山ならではの立ち位置を磨いていけば、多くの人が「また訪れたい」と感じるまちになっていきます。広域で連携するからこそ、松山の個性が際立つのです。
日常と観光を、地続きにする導線
都市ブランドを長く育てるには、観光客向けの非日常と、市民の日常を断絶させないことが大切です。たとえば、まちなかを暮らしの文化が感じられる魅力的なエリアとして磨き、文化にふれる場やくつろげる場を増やしていく。それは、訪れる人にも暮らす人にも、双方にうれしい取り組みです。
温泉まちだけで完結する旅ではなく、まちなかに足をのばして生活文化を味わってもらう。そうした導線の設計が、松山の物語に奥行きを与えます。市民が誇りを持って暮らすまちは、旅人の目にも魅力的に映ります。日常と観光を地続きにつなぐことが、ブランドの厚みを生む鍵になります。
具体的に、何から始めるか
物語・空間・伝え方の三つをそろえる
都市ブランドを実際に強くするには、「何を打ち出すか(物語)」「どこで体験させるか(空間)」「どう伝えるか(発信)」の三つをそろえることが大切です。まずは市民や来訪者が松山に抱くイメージを丁寧に見つめ、歴史・文化・暮らしやすさ・瀬戸内といった価値の中から、核になるものを絞り込みます。
その核を一本の物語として定め、まちなかや道後、海側といったエリアごとに役割と体験のコンセプトを設計する。そして、サインやイベント、発信を、その物語に沿って統一していく。「ブランドとはロゴやキャッチコピーではなく、一貫した体験の設計だ」という視点を、みんなで共有することが出発点になります。
今すぐできる、発信の工夫
今すぐ取り組める工夫もあります。観光やまちの情報を、「カテゴリー別」ではなく「物語別の導線」で整理し直すこと。道後温泉や松山城、文学といったキーワードを、バラバラにではなく一続きのストーリーでつなぐコンテンツを用意すること。市民が参加するイベントやまちづくりの取り組みを、松山の物語の一部として発信していくこと。
こうした積み重ねが、「松山ってこういうまちだよね」という共通のイメージを育てていきます。情報の並べ方を「物語のナビゲーション」に変えるだけでも、松山の魅力はぐっと伝わりやすくなります。小さな工夫の一つひとつが、選ばれるまちへの確かな一歩です。
市民と事業者と、ともに育てる
都市ブランドは、行政だけでつくるものではありません。松山で暮らす市民、まちを支える事業者、そして訪れる人。みんなの想いが重なって、初めて豊かなブランドになります。お店やサービスで「松山らしい体験」を届け、まちの物語に沿ったおもてなしをする。その一つひとつが、ブランドの大切な一部になります。
私は、松山の魅力を誰よりも知っているのは、このまちで暮らす一人ひとりだと思っています。その誇りと愛着を束ね、物語として編み上げていく。市民とともに歩む都市ブランドづくりを、松山で実現していきたいと考えています。
よくある質問
Q1. 松山の都市ブランドは、他都市と比べて弱いのですか?
1. 弱いというより、豊かな魅力に伝え方の伸びしろがある状態です。
2. 道後温泉や文学など、強い資源を数多く持っています。
3. 物語として束ねることで、さらに輝きを増せます。
Q2. 松山のブランドの強みは何ですか?
1. 道後温泉、松山城といった歴史と温泉の文化があります。
2. 正岡子規や夏目漱石ゆかりの文学が息づいています。
3. 瀬戸内の多島美と海の幸も、大きな魅力です。
Q3. なぜ「一つの物語」に束ねることが大切なのですか?
1. 魅力が多いほど、一言で伝えにくくなるためです。
2. 物語でつなぐと、松山らしさが分かりやすくなります。
3. 訪れる人の心にも、深く残りやすくなります。
Q4. 都市ブランドを強くするには、何から始めるべきですか?
1. 市民や来訪者が抱くイメージを、丁寧に見つめます。
2. 核になる価値を絞り込み、一つの物語に定めます。
3. エリアごとの役割と体験を設計していきます。
Q5. 観光向けと住民向けのブランドは、分けるべきですか?
1. 分けるより、共通の物語でつなぐのが望ましいです。
2. 観光の非日常と暮らしの日常を地続きにします。
3. 双方に響く価値を見出すことが大切です。
Q6. 広域連携で、松山はどんな役割を担えますか?
1. 瀬戸内エリアの中で、物語性の高い滞在拠点になれます。
2. 歴史や文学、温泉文化を核にした周遊の軸になります。
3. 松山ならではの立ち位置を磨くことが鍵です。
Q7. 事業者は、都市ブランドづくりにどう関われますか?
1. 「松山らしい体験」を届けることで貢献できます。
2. まちの物語に沿った発信やデザインが力になります。
3. 一店一店の取り組みが、ブランドの一部になります。
Q8. 取り組みの成果は、どう見ていけばよいですか?
1. 来訪の意向やまちへの愛着を、継続的に見つめます。
2. 市民の誇りや満足も、大切な手がかりになります。
3. 数字だけでなく、体験の質を丁寧に確かめていきます。
まとめ
- 松山は、道後温泉・松山城・文学・瀬戸内という宝物を豊かに持つまちです。
- 既にある魅力を一つの物語に束ね、体験として届けることが鍵になります。
- 市民とともに未来像を分かち合い、選ばれるまちへと歩みを進めていきます。
松山で生まれ育ち、このまちの魅力を誰よりも誇りに思う一人として、私は松山の宝物を一つの物語に束ね、まち全体で味わえる形に育てていきたいと考えています。まずは、あなたが感じる「松山らしさ」を、身近な人と語り合うことから始めてみませんか。その一つひとつの想いが、選ばれるまち・松山をつくる力になります。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。