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まちの魅力を届ける|松山の情報発信を強くする

松山には、まだ知られていない魅力がたくさんある|生まれ育ったまちの「伝える力」を鍛える

松山は、伝えるだけの魅力を確かに持っているまちです。道後温泉があり、松山城があり、みかんがあり、俳句という言葉の文化が根づいている。これだけの土台があるまちは、全国を見渡してもそう多くありません。私は松山で生まれ育ち、県議として観光や地域振興の現場を歩き、その前は電通で地方のプロモーションや情報発信の仕事に携わってきました。その経験から言い切れることがあります。松山に足りないのは魅力そのものではなく、その魅力を「必要な人に、届く形で、届け続ける」情報発信の力です。ここを鍛えれば、松山はもっと知られ、もっと選ばれるまちになれます。

【この記事のポイント】

松山が持つ魅力を、どう「伝わる情報」に変えて外へ内へ届けていくか。情報発信を強くするための考え方と、まちづくりとしての進め方を、生まれ育った人間の目線で整理します。批判ではなく、底力を伸ばす提案としてお読みいただければと思います。

今日のおさらい:要点3つ

  • 魅力はある、届け方が課題:松山の資源は豊か。伸びしろは「発信の設計」にあります。
  • 外向けと内向けは両輪:観光客・移住検討者への発信と、市民が自分のまちを語れる状態づくりを同時に進めます。
  • 続けられる仕組みが命:一度の話題づくりより、地道に更新し続ける体制のほうが、長い目で効きます。

この記事の結論

情報発信は、特別なイベントや大きな予算がなくても始められます。大切なのは、松山の魅力を「誰に、何を、どんな言葉で」伝えるかを丁寧に設計し、市民・事業者・行政が同じ方向を向いて発信を積み重ねること。まちの魅力を届ける力そのものを、松山の資産として育てていきたいと考えています。

松山の魅力を「伝わる情報」に変える

魅力があることと、伝わることは別の話

現場を歩いていて何度も感じるのは、松山には素晴らしいものがあるのに、その良さが外にうまく届いていない場面が少なくない、ということです。地元では当たり前になっている風景や味、暮らしのリズムが、外から見れば大きな価値を持つ。けれど、当たり前すぎて誰も言葉にしていない。ここに、発信の伸びしろがあります。情報発信の第一歩は、松山にある魅力を改めて棚卸しし、「これは伝える価値がある」と気づくところから始まります。地元の人が「こんなの普通だよ」と笑うものほど、外の人には新鮮に映ることが少なくありません。まちの魅力は、遠くに探しに行くものではなく、足元にあるものを見直すことから見つかると、現場を歩くほど強く感じます。

誰に届けたいのかを、まず決める

発信でよくあるのは、「みんなに向けて」発信しようとして、結局誰にも刺さらないことです。観光で来てほしい人、移住を考えている人、ふるさとを応援したい松山出身の人。相手が変われば、響く言葉も見せ方も変わります。私が電通時代に地方のプロモーションで学んだのは、届けたい相手を具体的に思い描くほど、メッセージは鋭くなるということでした。松山でも、まず「誰に、何を感じてほしいか」を決めることを、発信の出発点にしたいと考えています。同じ道後温泉の話でも、初めて旅先を探している人には非日常のやすらぎを、松山を離れた人には帰りたくなる懐かしさを届けたい。相手の顔が見えれば、選ぶ写真も、添える一言も、自然と変わってきます。発信は、伝えたいことを並べる作業ではなく、相手の気持ちに寄り添って言葉を選ぶ作業だと考えています。

言葉と写真の力を、もっと使う

松山は、言葉の文化が根づくまちです。子規や漱石がこのまちで言葉を磨いたように、松山には物事を短く、豊かに表す土壌があります。この強みは、そのまま発信の力になります。難しい行政用語ではなく、暮らしの手触りが伝わる言葉。たとえば、みかんの色、道後の湯けむり、朝の伊予灘。そうした松山らしい情景を、素直な言葉と写真で丁寧に伝えていく。派手さより誠実さが、長く信頼される発信をつくると考えています。飾り立てた宣伝文句は一瞬の注目を集めても、すぐに忘れられてしまいます。けれど、そのまちで暮らす人の実感がにじむ言葉は、静かに心に残る。松山という土地が育ててきた言葉への感覚を、まちの発信にも生かしていきたいと思っています。

市民とともに、発信を続けるまちへ

いちばんの発信者は、市民一人ひとり

まちの情報発信というと行政の仕事のように思われがちですが、実際にいちばん説得力を持つのは、そこで暮らす人の言葉です。松山に住む人が、自分のまちの好きなところを自然に語れる。友人や親戚に「一度おいで」と胸を張って言える。その積み重ねが、どんな広告よりも強い発信になります。人は、宣伝より身近な人のひとことを信じるものです。だからこそ、市民が自分のまちの魅力を再発見し、語りたくなる機会をつくること自体が、まちづくりの大切な仕事だと考えています。まちを歩き、地元の味を味わい、季節の行事に触れる。そうした体験の中で「松山っていいな」と感じる瞬間を増やしていくことが、遠回りのようでいて、いちばん確かな発信の土台になります。

事業者・地域と役割を分け合う

飲食店、宿、農家、商店街、まちを案内する人。松山にはすでに、それぞれの立場で魅力を発信している人たちがいます。ばらばらに頑張るのではなく、行政が土台やきっかけを整え、事業者や地域が自分の言葉で発信していく。そうやって役割を分け合えば、無理なく、けれど厚みのある発信が生まれます。誰か一人がすべてを担うのではなく、みんなで少しずつ届ける。これが続けられる発信の形だと思います。

一度きりで終わらせない仕組みをつくる

話題づくりは大切ですが、一度盛り上げて終わってしまっては、まちの記憶には残りません。情報発信で本当に効くのは、地味でも更新を止めないことです。季節ごとの見どころ、暮らしの小さな話題、まちの人の営み。特別な瞬間だけでなく、日々の松山を淡々と伝え続ける。その積み重ねが「このまちはいい」という印象を静かに育てます。無理をして一気に走るより、細くても長く続く発信のほうが、まちの評判という財産をゆっくり厚くしていきます。誰か一人の頑張りに頼るのではなく、担い手を分け、負担を軽くし、交代しながらでも灯を絶やさない。そんな続けられる体制をどう整えるかを、これからの課題として大切にしていきたいと考えています。

よくある質問

Q1. 情報発信を強くすると、松山にどんな良いことがありますか。

1. 松山を知り、訪れ、選ぶ人が増えるきっかけになります。
2. 観光や移住、地元産品への関心につながる可能性があります。
3. 市民が自分のまちに誇りを持ちやすくなると考えています。

Q2. 具体的にどんな魅力を発信すればよいのでしょうか。

1. 道後温泉や松山城のような広く知られた資源が土台になります。
2. みかんや俳句といった松山らしい文化も強みです。
3. 加えて、日々の暮らしの手触りこそ他にない魅力だと思います。

Q3. 発信は行政だけでやるものですか。

1. いいえ、市民・事業者・行政の三者で担うものと考えています。
2. 行政は土台やきっかけづくりを受け持ちます。
3. いちばん強い発信者は、暮らす人一人ひとりです。

Q4. 大きな予算がないと情報発信は難しいのではないですか。

1. 発信は、身近な言葉と写真からでも始められます。
2. 派手さより、誠実に続けることのほうが効くと考えています。
3. 予算の大小より、設計と継続が鍵になります。

Q5. 「誰に届けるか」を決めるのはなぜ大切なのですか。

1. 相手を絞るほど、響く言葉が選べるからです。
2. 「みんなに」だと、かえって誰にも届きにくくなります。
3. まず相手を思い描くことを、発信の出発点にしたいと考えています。

Q6. 市民は具体的に何をすればよいのでしょうか。

1. 自分の好きな松山の場所や味を語ってみてください。
2. 友人や親戚に「一度おいで」と伝えることも立派な発信です。
3. 小さな声の積み重ねが、まちの評判を静かに育てます。

Q7. 情報発信は松山のまちづくりとどうつながりますか。

1. 魅力が伝われば、人が動き、まちに活気が生まれます。
2. 発信を通じて市民の誇りが育つこと自体が財産です。
3. 「伝える力」をまちの資産として育てたいと考えています。

Q8. なぜ松山は情報発信で伸びしろが大きいと言えるのですか。

1. 発信の材料となる資源がもともと豊かだからです。
2. 言葉の文化が根づき、伝える土壌があります。
3. あとは届け方を磨くだけ、という段階だと考えています。

まとめ

松山の魅力を届ける力は、これからのまちづくりを支える大切な土台になります。生まれ育った人間として、このまちの良さをもっと多くの人に、そして市民自身に届けていきたい。最後に、明日からできる一歩をお伝えします。

  • 魅力の棚卸し:当たり前になっている松山の良さを、改めて言葉にしてみる。
  • 相手を決める:誰に何を伝えたいかを具体的に思い描く。
  • 続ける:小さくてもいいので、更新を止めずに発信を積み重ねる。
  • みんなで担う:市民・事業者・行政が役割を分け合って届ける。

まずは、あなたが好きな松山の場所や味をひとつ、身近な人に話してみてください。その一言が、まちの魅力を届ける最初の一歩になります。

中野たいせいの想い

中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。

「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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