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文化芸術を育てる|まちの誇りになる創造の場を松山に
松山で育った私が信じる、文化芸術の力とまちの未来
松山という土地には、人の心を動かす文化の力が、もともと備わっている。私はそう確信している。正岡子規や夏目漱石が言葉を磨いた城下町、俳句という短い詩型が今も暮らしのなかに息づくまち。松山で生まれ育ち、地域活性化と観光の現場を歩いてきた人間として断言するが、文化芸術はぜいたく品ではない。まちの誇りをつくり、人と人をつなぎ、次の世代の想像力を育てる、確かな社会基盤だ。
この記事では、松山が持つ文化の底力を、これからどう活かして伸ばしていけるのかを、私なりのビジョンとして書いていきたい。批判ではなく、松山への愛と誇りを土台にした「もっと良くする」ための提案として読んでいただければうれしい。
【この記事のポイント】
文化芸術は、松山のまちの魅力と暮らしの豊かさを同時に高める力を持っている。俳句や文学の伝統に加え、音楽・演劇・美術・伝統工芸まで含めて「創造の場」をどう育てるかが、これからのまちづくりの鍵になる。子どもから高齢者まで、誰もが表現に触れ、参加できる環境を松山らしく整えることが、まちの誇りにつながっていく。
今日のおさらい:要点3つ
- 文化は誇りの源泉:子規・漱石ゆかりの俳都という土台があり、それを日常の暮らしと結び直すことで、松山への愛着と定住の理由が深まる。
- 創造の場が人を育てる:発表・制作・交流ができる身近な場があるほど、若い世代の表現力とチャレンジ精神が育ち、まちの活気につながる。
- 参加できる文化へ:鑑賞するだけでなく、市民自身が担い手になれる仕組みづくりが、文化を一過性のイベントで終わらせない。
この記事の結論
文化芸術を育てることは、松山のまちづくりそのものだ。俳句や文学という揺るぎない土台を大切にしながら、音楽も美術も演劇も伝統工芸も、市民が気軽に触れ、参加し、担い手になれる「創造の場」を松山のあちこちに広げていく。それが、住む人の誇りとなり、訪れる人を惹きつける魅力となり、次の世代に受け継がれる財産になる。私は、その循環を松山でつくりたい。
松山の文化の底力を、どう活かして伸ばすか
俳都・松山という揺るぎない土台
松山は、正岡子規が生まれ育ち、夏目漱石が教壇に立ち、二人が友情を育んだまちだ。俳句という文化が観光の看板であるだけでなく、学校教育や地域の投句、句碑めぐりといった形で、今も暮らしの近くに息づいている。これは全国的に見ても、まちの個性として非常に強い財産だと思う。
ただ、私はこの土台に安住したくない。俳句を「昔の偉人の遺産」として飾っておくのではなく、今を生きる市民の表現として更新し続けることが大切だ。世代を超えて言葉を交わす場、初めての人でも一句詠んでみたくなる入り口を、まちのなかにもっと自然に増やしていきたい。文化は使い続けることで生き、次の世代へと受け継がれていく。
俳句だけではない、多様な創造の芽
松山の文化は俳句や文学にとどまらない。音楽、演劇、ダンス、美術、そして砥部焼に代表される伝統工芸まで、この地には多様な創造の芽がある。地域で活動する表現者や、ものづくりに情熱を注ぐ作り手は、決して少なくない。
私が現場を歩いてきて感じるのは、才能や意欲はあるのに、発表の場や人とつながる機会がまだ十分ではない、ということだ。ここを丁寧に育てていきたい。小さくても質の高い発表の場、ジャンルを超えて表現者が出会える交流の場があれば、松山の創造性はもっと豊かに花開くはずだ。俳都という強みを核にしながら、その周りに多彩な文化が集まる。そんな重層的な文化都市の姿を、私は思い描いている。
文化と観光・暮らしをつなぐ視点
愛媛県議として観光やまちづくりの現場に関わってきた立場から言えば、文化芸術は観光や地域経済とも自然につながっている。道後の温泉街、松山城の城下、商店街や公園――こうした場所に文化の彩りが加わると、まちの回遊性や滞在の楽しさが増していく。
大切なのは、文化を観光のための「見世物」にしてしまわないことだ。まず松山に暮らす人たちが日常のなかで文化を楽しみ、誇りを感じている。その本物の空気があるからこそ、訪れる人の心にも響く。住む人の満足と、訪れる人の感動は、対立するものではなく、同じ根から育つ。この順番を大事にしたい。
まちの誇りになる「創造の場」をどうつくるか
身近で開かれた場を、松山のあちこちに
創造の場と聞くと、大きく立派な文化施設を思い浮かべるかもしれない。もちろん拠点は大切だが、私がまず力を入れたいのは、身近で開かれた場を増やすことだ。公園や広場、公民館、商店街の空き店舗、学校の一角――暮らしのすぐそばに、表現し、発表し、交流できる場があること。その積み重ねが、まちの文化の体温を上げていく。
子どもが放課後に楽器を鳴らせる、高齢者が絵筆をとれる、若い作り手が作品を並べられる。特別な日のためだけでなく、日常のなかに文化が溶け込んでいる状態を松山らしくつくりたい。文化は、遠くの誰かのものではなく、自分たちのものだと感じられることが何より大切だ。
担い手を育て、支える仕組み
創造の場を持続させるには、それを担う人を育て、支える仕組みが欠かせない。表現者やものづくりの作り手、そして文化を運営する側の人材が、松山で活動を続けていける環境を整えたい。発表の機会をつくること、活動を続けやすくすること、そして次の世代に技や志を受け継いでいくこと。この三つを地道に支えていくのが行政の役割だと考えている。
私は電通で地方のプロモーションに携わり、その後は株式会社KIRIの代表として地域活性化の仕事を続けてきた。地域の魅力を掘り起こし、人と人をつないで形にしていく――その現場感覚を、松山の文化を育てる仕事にも活かしたい。派手な打ち上げ花火ではなく、続いていく仕組みをつくることに、私はこだわりたい。
子どもたちに、本物に触れる原体験を
私自身、松山で二人の子どもを育てている。休みの日には砥部動物園や堀之内公園に出かけ、釣りにも行く。親として強く思うのは、子どもの頃に本物の文化芸術に触れる原体験が、その後の人生を豊かにするということだ。
絵を見て心が動いた記憶、音楽に胸が高鳴った瞬間、自分で一句詠んでみた小さな達成感。そうした体験は、成績では測れない財産として、子どもの中に残っていく。松山で育つ子どもたちが、当たり前のように文化芸術に触れられる。そんな環境をつくることは、まちの未来への最も確かな投資だと私は信じている。文化を育てることは、次の世代を育てることに、そのままつながっている。
よくある質問
Q1. なぜ今、松山で文化芸術に力を入れるのですか?
1. 松山は子規や漱石ゆかりの俳都という、全国的にも際立った文化の土台を持っています。
2. この強みを暮らしや観光と結び直すことで、まちの誇りと魅力を同時に高められます。
3. 文化は人を育て、人をつなぐ力です。だからこそ今、しっかり育てる価値があると考えています。
Q2. 「創造の場」とは、具体的にどんな場所を指しますか?
1. 大きな文化施設だけでなく、公園や公民館、商店街の空き店舗、学校の一角なども含みます。
2. 表現し、発表し、人と交流できる、身近で開かれた場を広くイメージしています。
3. 暮らしのすぐそばに文化があること。それが私の考える創造の場です。
Q3. 俳句や文学以外の分野も対象になりますか?
1. はい。音楽、演劇、ダンス、美術、砥部焼などの伝統工芸まで、幅広く含みます。
2. 俳都という核を大切にしながら、多様な文化が集まる重層的なまちを目指します。
3. ジャンルを超えて表現者が出会える場づくりも重視しています。
Q4. 文化芸術は、まちの経済や観光にも役立つのですか?
1. 文化はまちの回遊性や滞在の楽しさを高め、観光や地域経済と自然につながります。
2. ただし観光のための見世物にせず、まず住む人が楽しむことを大切にします。
3. 住む人の満足と訪れる人の感動は、同じ根から育つと考えています。
Q5. 子どもへの文化教育は、どのように考えていますか?
1. 子どもの頃に本物の文化芸術に触れる原体験を、とても大切にしています。
2. 絵や音楽、俳句などに気軽に親しめる環境を松山らしく整えたいと考えています。
3. 文化を育てることは、次の世代を育てることに直結すると信じています。
Q6. 一過性のイベントで終わらせないために、何が必要ですか?
1. 鑑賞するだけでなく、市民自身が担い手になれる仕組みづくりが鍵になります。
2. 表現者や運営を担う人を育て、活動を続けやすく支えることが欠かせません。
3. 次の世代へ技や志を受け継ぐ視点を、常に持ち続けたいと考えています。
Q7. 中野さん自身の経験は、文化政策にどう活きますか?
1. 電通での地方プロモーションや、株式会社KIRIでの地域活性化の実務経験があります。
2. 愛媛県議として観光やまちづくりの現場にも関わってきました。
3. 地域の魅力を掘り起こし、人をつないで形にする現場感覚を活かしたいと考えています。
Q8. 文化を育てることで、松山はどう変わりますか?
1. 住む人が自分のまちに誇りを感じ、暮らしの豊かさが深まっていきます。
2. 訪れる人を惹きつける本物の魅力が、まちに根づいていきます。
3. 次の世代に受け継がれる、松山ならではの財産が育っていきます。
まとめ
文化芸術を育てることは、松山のまちの誇りと未来を育てることだ。俳都という揺るぎない土台を大切にしながら、多様な創造の場を暮らしのそばに広げ、誰もが表現に触れ、参加し、担い手になれるまちへ。松山で生まれ育った一人として、私はその循環を本気でつくりたい。
- 土台を活かす:子規・漱石ゆかりの俳都の強みを、今を生きる市民の表現として更新し続ける。
- 場を広げる:身近で開かれた創造の場を、松山のあちこちに増やしていく。
- 人を育てる:表現者と担い手、そして子どもたちの原体験を、地道に支える。
まずは、あなたの暮らすまちのすぐそばで開かれている一句会や小さな展示、地域の音楽の場に、気軽に足を運んでみてほしい。その一歩が、松山の文化を育てる大きな力になる。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。