NEWS
松山で生まれたお金を、松山でめぐらせる|地域にお金が残るまちづくり
松山で育った私が目指す、まちで生まれた価値がまちの暮らしを潤す好循環
まちが元気であり続けるためには、そこで生まれたお金が、まちの中を何度もめぐることが大切です。私は松山で生まれ育ち、地域活性化の現場を歩き、県議会でも地域経済の議論に携わってきました。その経験から強く感じるのは、一つひとつの会社の頑張りだけでなく、「お金の流れの設計」がまちの豊かさを左右するということです。せっかく売上を上げても、仕入れや支払いを通じてお金がまちの外へ流れ続ければ、地域には多くが残りません。エネルギーや食、決済、人材といった大きな流れを見つめ直し、松山で生まれた価値が松山の暮らしを潤す好循環を、前向きに育てていきたいと思います。松山にはその底力があります。
【この記事のポイント】
- まちからお金が出ていく流れは、エネルギーや食の外部依存、決済や消費の外部流出、人材の都市部への移動などが重なって生まれます。
- 投資は、この流れを見直し、地元での調達や消費とセットで設計することで、まちにお金が残りやすくなります。
- 大切なのは、まちの「生まれ・分けられ・使われる」というお金の流れを見える化し、どこで漏れているかを把握してから動くことです。
今日のおさらい:要点3つ
- 知りたいこと:まちで稼いだお金が地域に残らないのはなぜか、どうすればめぐる形にできるのか、ということです。
- その奥にある願い:松山で生まれた価値が、松山で暮らす人の仕事と暮らしを支える形であってほしいという思いです。
- 次の一歩:自社や家庭の支出のうち、どれだけが地元に向かっているかを見つめ直すことです。
この記事の結論
- まちからお金が出ていくのは、生まれ・分けられ・使われる各段階で、地域の外への支払いが多くなる構造があるためです。
- エネルギーや食、決済、人材の流れが重なり、地域で生み出した価値が残りにくくなることがあります。
- 投資は、この流れを変えないまま規模だけ広げると、まちに残る価値が限られてしまいます。
- 自社とまちのお金の流れを見える化し、地元での調達・雇用・連携を組み込むことが、好循環への近道です。
お金がまちから出ていく流れを見つめる
「生まれ・分けられ・使われる」の各段階で漏れる
まちにお金が貯まらない理由は、「売上が足りない」ことだけではありません。稼いだお金が、原材料や燃料の仕入れ、外への支払い、都市部での買い物などを通じて、まちの外へ出ていくことにもあります。たとえば地元の飲食店が売上を上げても、光熱費や遠くからの仕入れ、外部への手数料が大きければ、地域に残る価値は限られてしまいます。まずは「どこでお金が外へ流れているか」を見つめることが出発点です。
お金は、生み出される段階、分けられる段階、使われる段階のそれぞれで外へ漏れ得ます。だからこそ、まちの資金の流れを見える化し、大きく流れ出ている項目を把握することが、経営者にとっても、まちづくりにとっても大切な一歩になります。
エネルギー・食・決済という大きな流れ
エネルギーや食、決済は、規模が大きく、地域だけで完結させにくいため、お金が外へ流れやすい分野です。電気やガス、燃料の支払いは毎月の固定費として外へ出ていきますが、省エネや地域の資源を活かす工夫で、その一部をまちの中に戻す余地があります。食についても、地元の産品を活かすことで、売上の多くを地域にとどめる設計が可能です。
決済や手数料も、見えにくい形で外へ流れがちな部分です。松山にはみかんをはじめ豊かな食の資源があり、地産地消はまちの魅力づくりとお金をめぐらせる工夫の両方につながります。「売上を増やす」ことと「外への支払いを見直す」ことは、どちらもまちを潤す大切なレバーです。
人と所得の流れに、暮らしの視点で向き合う
若い世代が進学や就職を機にまちを離れ、そのまま戻らないことが続くと、まちは働き手と将来の担い手を同時に失います。ここで大切なのは、「人が減るから経済が縮む」と受け止めるのではなく、「魅力ある仕事や暮らしがあれば、人は残り、戻ってくる」と前を向くことです。仕事の質や働きやすさ、暮らしの豊かさを高めていくことが、人の流れを変える鍵になります。
松山は、道後温泉や松山城、子規や漱石にゆかりのある文化、自然と都市が近い暮らしやすさなど、人を惹きつける魅力にあふれたまちです。この魅力を活かし、ここで働き、子育てをしたいと思える環境を育てていく。それが、人と所得の好循環につながると私は考えます。
松山にお金がめぐる仕組みをつくる
投資は「まちに残る価値」で考える
建物や施設を新しくするとき、大切なのは規模そのものではなく、「その投資がまちにどれだけ価値を残すか」です。地元の企業が設計や施工に関わり、運営でも地元の産品やサービスが使われ、地域のお店や生産者とつながる。そうした設計であれば、投資はまちの中でお金をめぐらせる呼び水になります。反対に、支払いの多くが外へ流れる形では、負担だけが残ってしまうこともあります。
「どんなお店が入るか」だけでなく、「売上やお金の流れをどう設計するか」まで考える。単なる不動産の話ではなく、まちの循環を強くする取り組みとして捉えることが、これからの投資には求められます。
地元とつながる形が、循環を生む
お金がめぐる取り組みは、地元の企業や生産者が中心となり、地産地消を前提とした食や物販、まちならではの体験を提供する形と相性が良いものです。地元の農産物や加工品を活かし、催しや連携を通じて地域への還元を増やしていく。外の力も上手に取り入れつつ、その周りに地元とのつながりを織り込むことで、売上の多くをまちに残す設計ができます。
松山には、支え合い、つながり合う気風があります。その力を、お金の流れづくりにも活かしたい。地元の事業者が手を取り合い、互いの売上を支え合う関係は、まちの経済をしなやかに、強くしていきます。
流れを見える化し、みんなで設計する
まずは、自社の売上や仕入れ、人件費、外注費を整理し、どれだけが地元に向かい、どれだけが外へ出ているかを見える化してみましょう。大きく外へ流れている項目を見つけ、できる範囲で地元の企業や産品に切り替えていく。地域経済循環分析やRESASといった公的な道具を使えば、まち全体の流れも把握できます。
大切なのは、「自社の利益」と「まちにお金を残すこと」を対立させないことです。地元とのつながりは、長い目で見れば市場の維持や人材の確保、信頼の向上につながり、同じ方向を向いています。行政や商工の団体とも連携し、分析をもとに一緒に設計していく。その積み重ねが、松山にお金がめぐる好循環を育てます。
よくある質問
Q1. まちからお金が出ていく主な原因は何ですか?
1. エネルギーや食の外部依存が大きな要因です。
2. 決済や消費の外部流出も影響します。
3. 人材の都市部への移動も重なります。
Q2. 経営者としてまず見るべき項目はどこですか?
1. 仕入れや光熱費など、大きな固定的な支払いです。
2. そのうち外へ流れている分を確かめます。
3. 見える化してから対策を考えます。
Q3. 投資とお金の流れは、どう関係しますか?
1. 流れを変えないまま規模を広げると価値が残りにくいです。
2. 地元調達や地元雇用とセットで設計します。
3. まちに残る価値を基準に判断します。
Q4. 分析の道具は経営者にも役立ちますか?
1. 役立ちます。まちのお金の流れを見える化できます。
2. 投資や連携先を選ぶ判断材料になります。
3. 行政や団体と共有する土台にもなります。
Q5. 人材の流出は、まちにどんな影響がありますか?
1. 働き手と将来の担い手を同時に失いかねません。
2. 一方で、魅力ある仕事があれば人は残ります。
3. 暮らしと仕事の魅力を高めることが鍵です。
Q6. 地元での調達を増やすと、コストが上がりませんか?
1. 短期では単価が上がる場合もあります。
2. 中長期では連携や信頼の強化につながります。
3. まちの魅力向上を通じた売上増も見込めます。
Q7. 地元とつながる取り組みには、どんな形がありますか?
1. 地元の産品を活かした食や物販です。
2. 地域ならではの体験を提供する取り組みです。
3. 催しや連携で還元を増やす工夫です。
Q8. まちにお金を残すことに取り組むメリットは?
1. 市場の維持や拡大につながります。
2. 人材の定着を後押しします。
3. 行政や金融機関との信頼も深まります。
まとめ
- まちからお金が出ていく流れは、エネルギー・食・決済・人材などが重なって生まれます。
- 投資は、地元での調達・雇用・連携とセットで設計すると、まちに価値が残ります。
- お金の流れを見える化し、地元とつながる形をつくることが、好循環への近道です。
松山で生まれ育ち、地域経済の現場に向き合ってきた一人として、私は、まちで生まれた価値がまちの暮らしを潤す松山をつくりたいと考えています。まずは自社や家庭の支出のうち、どれだけが地元に向かっているかを見つめ直すことから始めてみてください。その一つひとつの選択が、松山にお金と元気をめぐらせる力になります。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。