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高齢者が元気に暮らせるまちへ|地域で支える松山の仕組み
松山で生まれ育った私が思う、歳を重ねても元気に暮らし続けられるまちのかたち
人は誰でも歳を重ねます。だからこそ、高齢になっても安心して、そして元気に暮らし続けられるまちであることは、松山の未来を考えるうえで欠かせない土台だと私は考えています。私は松山で生まれ育ち、愛媛県議会議員として医療や福祉、地域の暮らしにかかわる現場を歩いてきました。地域活性化の仕事を通じて、たくさんの高齢の方々の声にも耳を傾けてきました。その経験から強く感じるのは、松山には人と人とのつながりや、支え合いの風土という大きな底力があるということです。今日は、高齢者が元気に暮らし続けられるまちを、地域みんなで支える仕組みについて、私なりの考えをお話しします。
【この記事のポイント】
高齢者が元気に暮らせるまちづくりは、介護や医療という「支える仕組み」だけでなく、外に出て人と交わり、役割を持って生き生きと過ごせる「元気を保つ仕組み」の両輪でとらえることが大切です。松山にもともとある地域のつながりや温かさを土台に、身近な場所で相談でき、無理なく通え、必要なときにはしっかり支えてもらえる。そんな暮らしの安心を、地域の現場を歩いてきた立場から整理します。
今日のおさらい:要点3つ
- 予防と健康づくりを重んじる:介護が必要になる前から、体を動かし、人と交わり、元気を保てる場や機会をまちの中に増やしていく。
- 身近で切れ目のない支え:医療・介護・福祉・地域が連携し、住み慣れた場所で相談でき、必要なときに支えが届く仕組みを整える。
- 役割と居場所をつくる:高齢の方が支えられるだけでなく、地域の担い手として活躍できる出番と居場所をつくり、まちの力に変えていく。
この記事の結論
高齢者が元気に暮らせるまちをつくる鍵は、大きな施設を新しく造ることだけではなく、松山にもともとある人と人とのつながりを活かし、「元気を保つ仕組み」と「必要なときに支える仕組み」を身近な地域の中で両立させることにあると私は考えます。歳を重ねても外に出たくなる、誰かと話したくなる、役割を持てる。そうした日々の充実が、心と体の健康を支えます。松山の支え合いの底力は十分にあります。それをどう活かし、次の世代にも手渡していくかが問われているのです。
「元気を保つ仕組み」を地域の中に増やす
介護が必要になる前からの健康づくり
高齢者の暮らしを考えるとき、つい介護や医療といった「支える側面」に目が向きがちです。もちろんそれは欠かせません。しかし私は、それと同じくらい、介護が必要になる前の段階で、元気を保ち続けられる仕組みを地域に広げることが大切だと考えています。体を動かす機会があり、栄養のある食事をとり、人と交わって笑い合う。こうした当たり前の日常こそが、健康を長く保ついちばんの支えになるからです。
私は県議として福祉や医療にかかわる現場を歩き、地域を回る中で、外に出て人と話す機会があるかどうかで、高齢の方の表情がまるで違うことを何度も感じてきました。近所の集まりや体操の場、趣味や学びの場など、気軽に足を運べる場所がまちの中に増えるほど、心も体も元気でいられます。派手な取り組みでなくてよいのです。歩いて行ける距離に、集える場所と役割がある。その積み重ねが、予防のまちづくりの土台になると考えています。
外に出たくなる、人と交わりたくなるまちに
元気を保つうえで、私が特に大切だと思うのは「外に出たくなる理由」がまちにあることです。孤立は、心身の健康にとって大きな課題になりやすいと一般に言われています。だからこそ、高齢の方が気軽に立ち寄れる居場所や、顔なじみと言葉を交わせる機会を、地域の中に丁寧に育てていきたいのです。松山には道後の温泉文化があり、俳句をはじめとする言葉の文化があり、堀之内公園のように人が集う場所もあります。こうした松山ならではの魅力は、人と人とをつなぐ入り口にもなります。
移動のしやすさも、外出を後押しする大切な要素です。歳を重ねると、少しの距離でも出かけるのがおっくうになることがあります。身近な公共交通や、歩いて安心な道、休める場所。こうした環境が整うほど、「今日はあそこまで行ってみよう」という気持ちが生まれやすくなります。暮らしの動線に無理がないことが、元気に過ごせる毎日を静かに支えていくと私は考えています。
「必要なときに支える仕組み」を身近な地域で整える
医療・介護・福祉・地域が連携する
どれだけ健康づくりに努めても、支えが必要になる場面はやってきます。そのときに、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられることが、何より大切だと私は考えています。体調が心配になったときに相談できる窓口があり、医療と介護が連携し、福祉の支えや地域の見守りがつながっている。こうした切れ目のない支えの仕組みが身近にあることで、本人もご家族も、大きな安心を得られます。
私は地域を歩く中で、「どこに相談すればよいか分からない」という戸惑いの声に、何度も接してきました。制度や窓口がいくつもあること自体は支えの厚みでもありますが、使う側にとっては入り口が分かりにくいことがあります。だからこそ、迷わず相談できる分かりやすい入り口づくりや、専門職同士の連携を大切にしたい。支える仕組みは、あることと同じくらい、届くことが重要だと考えています。
支える人を支える、家族と地域の視点
高齢者の暮らしを考えるとき、忘れてはならないのが、支えるご家族や地域の担い手の存在です。介護や見守りを担う方が、心身ともに疲れきってしまわないように、周囲がその負担を分かち合う仕組みが必要です。相談できる相手がいること、一時的に頼れる場があること、そして「一人で抱え込まなくていい」という空気がまちにあること。これらが、支える人の暮らしを守ります。
そして私は、高齢の方を「支えられるだけの存在」として見ることには、いつも違和感があります。長い人生で培った知恵や技術、地域への深い愛情は、まちの大きな財産です。子どもたちの見守り、まちの歴史や文化の継承、趣味や技を分かち合う場など、高齢の方が担い手として活躍できる出番をつくることは、ご本人の生きがいになると同時に、まち全体の力になります。支え合いは一方通行ではなく、世代を越えて循環していくもの。その循環をつくることこそ、松山らしい福祉のかたちだと私は信じています。
よくある質問
Q1. 高齢者が元気に暮らせるまちづくりで、いちばん大切なことは何ですか。
1. 介護や医療で「支える仕組み」と、元気を保つ「予防の仕組み」を両輪で考えることです。
2. 特に、介護が必要になる前からの健康づくりと人とのつながりを重んじます。
3. 松山にもともとある支え合いの風土を土台に育てていきたいと考えています。
Q2. 「元気を保つ仕組み」とは具体的にどういうものですか。
1. 体を動かし、人と交わり、役割を持てる場や機会を地域の中に増やすことです。
2. 歩いて行ける距離に集える場所があることを大切にします。
3. 外に出たくなる理由がまちにあることが、健康を長く支えます。
Q3. なぜ人とのつながりを重視するのですか。
1. 孤立は心身の健康にとって課題になりやすいと一般に言われているためです。
2. 人と話し、笑い合う日常が、元気を保つ大きな支えになります。
3. 気軽に立ち寄れる居場所を地域に育てたいと考えています。
Q4. 支えが必要になったとき、安心して暮らし続けられますか。
1. 住み慣れた地域で相談でき、支えが届く仕組みを整えることを目指します。
2. 医療・介護・福祉・地域が連携する切れ目のない支えが大切です。
3. 迷わず相談できる分かりやすい入り口づくりを重んじます。
Q5. 介護をする家族の負担についてはどう考えていますか。
1. 支える人を支える視点が欠かせないと考えています。
2. 相談相手や一時的に頼れる場など、負担を分かち合う仕組みを大切にします。
3. 「一人で抱え込まなくていい」という空気をまちに広げたいです。
Q6. 高齢の方に地域で活躍してもらうとは、どういうことですか。
1. 長年培った知恵や技術、地域への愛情を活かせる出番をつくることです。
2. 子どもの見守りや文化の継承など、担い手として活躍できる場を用意します。
3. それがご本人の生きがいとなり、まち全体の力にもなります。
Q7. 松山ならではの強みを、どう活かしますか。
1. 道後の温泉文化や俳句など、人が集い言葉を交わす文化を入り口にします。
2. 堀之内公園のように人が集う場所を、交流の機会につなげます。
3. もともとある支え合いの風土を、福祉のまちづくりに活かします。
Q8. 中野さんはどんな立場でこの福祉を考えているのですか。
1. 松山で生まれ育ち、子育てをしながら暮らす一人の市民としてです。
2. 愛媛県議会議員として医療や福祉にかかわる現場を歩いてきました。
3. 地域活性化の実務に携わり、多くの声を聞いてきた立場から提案しています。
Q9. 大きな施設を新しく造る必要はありますか。
1. 施設を造ることだけが答えではないと考えています。
2. まずは松山にある人のつながりと、身近な地域の支えを活かします。
3. あるものを磨き、つなぐ発想を大切にしたいと考えています。
まとめ
- 高齢者が元気に暮らせるまちは、「元気を保つ仕組み」と「支える仕組み」の両輪でつくる。
- 介護が必要になる前からの健康づくりと、人と交わる居場所を地域に増やす。
- 医療・介護・福祉・地域が連携し、身近で切れ目のない安心を届ける。
- 高齢の方が担い手として活躍できる出番をつくり、まちの力に変えていく。
歳を重ねることは、決して寂しいことではありません。培った知恵と経験を分かち合い、地域に支えられ、また地域を支える。そんな循環のあるまちでこそ、人は最後まで元気に、自分らしく暮らせるのだと私は信じています。松山の支え合いの底力を、次の世代にも自信を持って手渡していきたい。あなたが思い描く「安心して歳を重ねられる松山」の姿を、ぜひ聞かせてください。松山で生まれ育った一人として、皆さんとともに前へ進めていきます。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。