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松山の地場産業を、未来の地域資源へ|ブランド強化と建物再生で育てる
松山で育った私が誇る、地場産業を「攻めの地域資源」へ育てる道
松山には、長い歴史のなかで受け継がれてきたものづくりの技と、それを育んだまち並みがあります。私は松山で生まれ育ち、地域活性化に取り組む立場として、また県議会議員として、地域の産業や文化を支える現場を歩いてきました。その経験から確信しているのは、松山の地場産業は「守るべき伝統」であると同時に、これからのまちを輝かせる「攻めの地域資源」にもなり得るということです。ブランドという価値の磨き直しと、それを営む建物の再生を両輪で進めれば、地場産業は次の世代へと確かに引き継がれていきます。その前向きな道筋を描いていきます。
【この記事のポイント】
- 地場産業を持続させる鍵は「事業の再生」と「建物の再生」を同軸で進めることです。
- 松山には、他にはない素材と技術という、ブランドの核になる強みがあります。
- 価格競争から価値競争への転換が、後継者の確保と地域の魅力向上につながります。
今日のおさらい:要点3つ
- 知りたいこと:松山の地場産業をどう支え、伸ばせるのかを知りたい、ということです。
- その奥にある願い:受け継がれてきた技を、次の世代へ元気に引き継ぎたい、という思いです。
- 次の一歩:ブランドを磨き直し、建物を活かしながら、発信と販路を広げることです。
この記事の結論
- 地場産業支援は、ブランドの再構築を軸にすると力を発揮します。
- 建物の再生を伴わせることで、支援が長く続く形になります。
- 松山の素材・技術・歴史は、それ自体が価値あるブランド要素です。
- 行政・企業・人材の連携が、産業の継承と再生の両輪を支えます。
松山の地場産業は、まちの宝物である
建物そのものが、ブランドの一部になる
松山の地場産業を支える作業場や工房は、その建物自体が地域の歴史や文化を映していることが少なくありません。城下町として歩んできた松山では、味噌や醤油、和菓子、染物といった伝統的なものづくりが、長い年月を重ねた建物のなかで営まれてきました。こうした建物は、地域の人にとっての見なれた風景であり、訪れる人にとっては「そのまちらしさ」を感じる大切な資源です。
だからこそ、老朽化した建物をただ取り壊すのではなく、歴史的な価値を活かしながら安全性を高める再生を行えば、「建物そのものがブランドの一部」として輝きを取り戻します。これは単なるコスト対策ではなく、まちの文化資産を守る取り組みでもあります。私は、松山のものづくりの現場を歩くたびに、このまちの底力を誇りに感じてきました。その宝物を、次の世代へ丁寧に引き継いでいきたいと思います。
地場産業が持つ、三つの強み
松山の地場産業の最大の魅力は、「地域資源を活かした、ほかにはない個性」です。地元の素材と受け継がれた技術は、それ自体が他地域にはないブランド要素になります。強みは大きく三つ。原材料や技術の独自性、地域のつながりによる継承の力、そして地元で採れた素材を地元の技で加工し近くで消費する、外の変動に強い地産の循環構造です。
この地産の循環がうまく回っていると、遠くの価格変動の影響を受けにくく、地域のなかで経済が安定して巡ります。松山のような中核都市は、つくる・加工する・売るという場が近く、この循環を活かしやすい地理的な条件を備えています。こうした強みを土台に、松山らしいものづくりを未来へつないでいく。その可能性は、とても大きいと考えています。
「価格」から「価値」への転換が、後継者を呼ぶ
これからの地場産業で大切にしたいのは、「価格の競争」から「価値の競争」への転換です。安さだけで勝負すれば大量生産にはかないませんが、「ここでしか作れない、ここでしか買えない」という価値を打ち出せれば、価格に左右されにくい確かな需要が生まれます。この転換こそ、産業が次の世代へ引き継がれるための土台になります。
そしてブランド化は、後継者の問題にも直結します。洗練されたイメージと魅力ある事業の姿が示されれば、若い世代にとっての職業の選択肢としての魅力が大きく変わります。ブランド戦略は、単なる宣伝の工夫ではなく、産業の担い手を確保する「未来への投資」でもあるのです。私は、松山の技を志す若者が誇りを持って飛び込める産業を、地域全体で育てたいと願っています。
建物とブランドを、両輪で再生する
リスクを見きわめ、投資として建物を活かす
地場産業の多くは、年月を重ねた建物を活かして営まれています。だからこそ、耐震や設備の状態を丁寧に見きわめ、必要な備えを整えることが、事業を長く続ける支えになります。ここで大切なのは、建物の再生を「負担」ではなく「ブランドを守り育てる投資」と捉える発想です。安全性を確保しながら歴史ある佇まいを活かせば、建物は事業の価値を高める資産になります。
松山がこうした再生を支えるには、産業を担う部署と、建物を担う部署、そして観光やまちづくりを担う部署が横断的に連携する体制が欠かせません。ばらばらの支援では、「建物は直ったが販路が広がらない」「発信は進んだが施設は古いまま」といった片手落ちになりがちです。建物の再生と、事業の魅力づくりをセットで支える。その仕組みづくりを、松山で前へ進めていきたいと考えています。
「見せる・体験してもらう」で価値を広げる
建物を再生し、ブランドを磨くと、新しい魅力が生まれます。趣のある工房が写真映えする場所として話題になり、見学や体験のワークショップに人が集まる。製品を売るだけでなく、「つくる現場を見せる」「つくる体験を届ける」という広がりが、新たな魅力の柱になっていきます。ものづくりの背景にある物語や、つくり手の想いが伝わることで、製品への信頼と共感が同時に育っていきます。
発信の工夫も大切です。製造の工程やつくり手の想いを、写真や動画で伝えていく。地元向けの日用品、観光客向けの土産、全国へ届けるオンライン販売と、届ける相手に合わせて見せ方を工夫する。一つの素材や技術から複数の商品を展開する発想が、事業に安定と広がりをもたらします。松山の技を、より多くの人へ届けていく。その道筋を、丁寧に描いていきたいと思います。
支えを見える化し、次へつなぐ
地場産業の支援を長く実らせるには、取り組みの成果を見える形にし、次へつなぐ仕組みが大切です。売上や雇用といった数字だけでなく、「地域ブランドとしての知られ方がどう変わったか」「後継者を志す人からの問い合わせが増えたか」といった、数字に表れにくい変化にも目を向けたいところです。こうした変化こそが、産業の持続可能性を示す大切なサインになります。
そして、その成果を次の取り組みへ生かすことが理想です。「やりっぱなし」ではなく、何がうまくいき、何を改善すべきかを、行政・事業者・支援の担い手が共通の理解として持てる。そんな学び合いの循環をつくることが、持続的な産業支援の土台になります。私は、松山の地場産業を、次の五十年、百年を見すえて育てていく取り組みに、腰を据えて向き合っていきたいと考えています。
よくある質問
Q1. 松山で地場産業の支援を受けるには?
1. まずは地元の産業振興の窓口に相談するのがおすすめです。
2. 建物の再生とブランド発信で窓口が異なることもあります。
3. 全体像を確認してから進めると分かりやすいです。
Q2. 建物の状態は、中小の事業者にも関係しますか?
1. はい、古い工房や店舗を使う事業ほど影響があります。
2. 年月の経った建物は、丁寧な確認に価値があります。
3. 事業を続けるためにも、早めの点検が安心です。
Q3. ブランド戦略の最初の一歩は?
1. 自社の強みを短い言葉でまとめることから始めます。
2. 素材・技術・届けたい価値を言葉にしていきます。
3. そこからブランドの方向性が見えてきます。
Q4. SNSでの発信は効果がありますか?
1. ものづくりの分野では、画像や動画がよく伝わります。
2. 工程やつくり手の想いを伝える発信が共感を生みます。
3. 製品への信頼づくりにもつながります。
Q5. 若手の後継者を確保する工夫は?
1. 職業体験やインターンを連携して行うのが有効です。
2. 地元の学校と協力し、在学中から現場を知ってもらいます。
3. 魅力あるブランドの姿が、関心を呼び込みます。
Q6. 建物の再生とブランドは、なぜ同時に進めるのですか?
1. どちらか一方では、片手落ちになりやすいためです。
2. 施設の再生と事業の再生を一体で進めると実ります。
3. 建物そのものがブランドの魅力になります。
Q7. 松山で成果を上げる取り組みの共通点は?
1. 建物の再生を機に、ブランドと販路を同時に広げた点です。
2. 改修だけ、発信だけに偏らないことが大切です。
3. 施設と事業を一体で育てる姿勢が実を結びます。
まとめ
- 地場産業支援は、事業の再生と建物の再生を同軸で進めることが鍵です。
- 松山の素材・技術・歴史は、それ自体が誇るべきブランド要素です。
- 価値競争への転換と連携づくりで、伝統を攻めの地域資源へ育てます。
松山で生まれ育ち、地域の産業と文化を歩いてきた一人として、私は受け継がれてきた技を「守るべき伝統」から「攻めの地域資源」へと育てていきたいと考えています。建物というハードの再生と、ブランドというソフトの磨き直しを重ね、松山の歴史・文化・自然の上に新しい発想を積み上げていく。まずは、あなたの身近にある松山のものづくりの魅力を、家族や友人と語り合うことから始めてみませんか。その想いが、次の百年へ続く地場産業を支える力になります。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。