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松山市は今後も住みやすい街なのか?人口減少時代の課題を整理

松山市で住みやすさを維持するには?生活環境と都市機能の変化を解説

【この記事のポイント】

  • 松山市は四国最大の中核市で、医療・教育・買い物・文化施設がコンパクトに揃う「地方の中ではバランスの良い都市」です。
  • 一方で、人口減少・少子高齢化・市街地の拡散・公共交通利用の減少などから、今後は「全部を今の密度で維持する」のは難しくなり、中心部への集約=コンパクトシティ方針が明確に打ち出されています。
  • 正直なところ、「松山が住みやすいかどうか」はこれからは“街全体の評価”ではなく、「あなたが選ぶエリアとライフスタイル次第」という時代に入ります。

今日のおさらい:要点3つ

  • 顕在ニーズ:松山市は、この先も本当に住みやすい街と言えるのか知りたいということです。
  • 潜在ニーズ:家や仕事を松山に固定してしまって、数十年後に「住みにくい街」に変わらないか不安だということです。
  • 行動ニーズ:引っ越し・住宅購入・転職・子育てなどの大きな判断をする前に、「どんな条件なら松山での暮らしを続けて大丈夫か」を整理したいということです。

この記事の結論

一言で言うと、「松山市は“住みやすさ”という意味では今後も全国上位グループにいられますが、その住みやすさは『中心部と主要軸にどれだけ生活機能を集められるか』にかかっている」ということです。

最も重要なのは、「人口が減る=一気に不便になる」と思い込むのではなく、「どのエリアのサービスが維持され、どのエリアが縮むのか」を見極め、自分の住まいと生活圏をその“残る側”に寄せていくことです。

失敗しないためには、市の人口ビジョン・都市計画・コンパクトシティ方針をざっくり押さえたうえで、「徒歩・自転車・公共交通で完結できる生活」と「車前提の生活」のどちらを選ぶかを、ライフステージごとに意識して決めることが欠かせません。

松山市の「住みやすさ」と、これから見えている変化

今の松山:地方ではトップクラスの“ちょうど良さ”

松山市は愛媛県の県庁所在地であり、四国地方で人口最多の中核市です。

  • 2024年4月の推計人口:49万9,326人(大合併後初めて50万人割れ)。
  • 医療:中核病院・診療所が集積し、県内外から患者が集まるレベル。
  • 教育:小中高校、大学、専門学校がバランス良く配置。
  • 買い物:中心市街地と郊外型商業施設の両方がある。
  • 文化・観光:松山城・道後温泉など歴史観光+日常の文化イベント。

国の「環境未来都市」構想にも選定され、温暖な気候や日照時間を活かした「歩いて楽しい健康増進のまち」を掲げています。

正直なところ、「地方だけど、医療や教育・文化はしっかりしたい」「でも東京ほどの人混みや物価はしんどい」という人には、今の松山はかなり相性の良い街です。

実体験①:名古屋から行って感じた、“コンパクトさの心地よさ”

仕事で名古屋から松山に向かったとき、市内中心部に宿を取ってみました。朝、ホテルを出て、徒歩と路面電車だけで

  • カフェで朝食。
  • 松山城までの散歩。
  • 少し歩けば商店街と百貨店。

と、半日で「暮らし」と「観光」が混ざった時間を過ごせた感覚があります。

夜も、繁華街から少し歩くだけで静かな住宅街に切り替わる。都市部の便利さと地方の落ち着きの“境界線”が、徒歩圏内に詰まっている感じがして、「これは住みやすいだろうな」と率直に思いました。

市が把握している課題:人口減少・市街地拡散・老朽化

松山市が自らまとめた現状と課題を見ると、

  • 人口:人口減少と少子高齢化、市街地の拡散、都心居住の停滞。
  • 経済:労働力の低下、中心部地価の下落、販売額・売場面積の減少、空き店舗増加。
  • 交通:公共交通利用者の減少、歩行者通行量の減少。
  • 建物:老朽化建物の増加・更新の遅れ。
  • 防災:老朽建物の倒壊リスク、洪水浸水への耐性の低さ。
  • 財政:投資的経費に回せる財源の減少。

など、かなり率直に“弱点”を列挙しています。

「人口が減る」「若者が出ていく」というのはよく聞くフレーズですが、資料を読むと、

  • インフラの老朽化。
  • 公共施設の維持コスト。
  • 災害リスク。

といった、「住みやすさ」を直接左右する部分に影響が出てくることが分かります。

人口ビジョン:2040年に43.8万人、そのうえで“魅力と制度設計”で勝負

国の方針を受けて策定された「松山創生人口100年ビジョン」では、

  • 松山市の人口は2010年51.7万人をピークに減少局面。
  • 2040年には43.8万人(2010年比で約15%減)と見込む。
  • 年少人口・生産年齢人口は減少、高齢人口は2040年頃まで増加したのち減少。

という現実的な将来像が示されています。

そのうえで、

  • 少子化対策(出会い〜子育てまで切れ目ない支援)。
  • 移住定住対策(シビックプライド向上・魅力発信・関係人口増加)。
  • 地域経済活性化。
  • 持続可能なまちづくり。

を4つの基本目標として掲げ、「数」ではなく「魅力」と「制度設計」で人口減少に向き合うスタンスをとっています。

議員コラムでも、「人口が減る・若者が出ていく」ことそれ自体より、「どんな人が、どんな暮らし方を選べる街にするか」が重要だと指摘されており、単純な“人口信仰”から一歩引いた視点も出てきています。

住みやすさを維持するための「都市の再設計」

コンパクトシティ:中心部に機能を集め、“歩いて暮らせる街”へ

松山市は、国土交通省のコンパクトシティ政策と連動して、

  • 「歩いて暮らせるまちづくり」。
  • 都市機能の最適配置と交通ネットワークの最適化。

を掲げています。

コンパクトシティ関連の資料では、

  • 2010年の人口51.7万人をピークに減少。
  • 0〜14歳・15〜64歳人口は減り続ける一方、65歳以上人口は2040年頃まで増加。
  • 右肩上がりの人口前提で伸ばしてきた市街地を、このまま維持するのは難しい。

という前提に立ち、

  • 中心市街地への居住誘導。
  • 郊外のスプロール抑制。
  • 路面電車・バス・歩行者・自転車を重視した「遅い交通」への転換。

を進める方向が示されています。

正直なところ、「今までどおり車で郊外ショッピングモールに行く」スタイルだけを前提にすると、将来の松山は「住みにくくなった」と感じる可能性が高いです。一方で、「中心部や主要交通軸沿いで、徒歩+自転車+公共交通を組み合わせる暮らし」に寄せていけば、“むしろ暮らしやすくなった”と感じる余地があります。

実体験②:車でしか行けないエリアと、歩けるエリアの“疲れ方”の違い

レンタカーで松山市郊外の大型店をいくつか回った日の夜、ホテルに戻ると、妙な疲労感が残っていました。運転そのものよりも、

  • 駐車場の出入り。
  • 店と店の距離。
  • 子ども連れの家族がベビーカーとカートを押しながら広い店内を行き来している姿。

を見て、「これを毎週末繰り返すのは、年齢を重ねるほどしんどいだろうな」と感じたのを覚えています。

翌日、中心部で用事を済ませたときは、徒歩と路面電車だけで完結し、夕方になっても身体の余白が残っていました。同じ「買い物・用事」でも、移動の質で暮らしの疲れ方が変わる——そのことを、松山という街が分かりやすく教えてくれた気がしました。

中心市街地活性化:住む人を増やし、“夜と休日”の顔を整える

愛媛県の資料「松山市の中心市街地活性化について」では、

  • 定住人口を維持・増加させるため、再開発事業等で居住環境を形成し、コンパクトシティを推進する。
  • 中心市街地は城下町として発展してきたが、機能が失われつつあり、人口減少と高齢化のなかで再生が必要。

とされています。

具体的には、

  • 松山駅周辺の土地区画整理事業。
  • 中心部の再開発・マンション建設。
  • 公共交通と歩行者空間の整備。

などを通じて、「昼だけでなく、夜も人が歩く街」「住む・働く・遊ぶが混ざる街」を目指しています。

よくあるのが、「中心部は遊びに行く場所」で終わってしまうパターンです。松山の場合、「中心部に住む」選択肢をどれだけ魅力的にできるかが、住みやすさ維持の鍵になります。

官民共創:「まつやま未来コネクト」で課題解決を“社会実装”へ

2025年には、人口減少や少子化など複雑な地域課題に対して、

  • 産官学が連携して解決策を話し合い、社会への組み込みまで挑戦する「まつやま未来コネクト」が本格始動。
  • 県外を含む95団体が参加し、分科会やワークショップでテーマ別の研究・実証を進める。
  • 松山市は新サービスや技術の社会実装にかかる費用の一部を支援する方針。

と報じられています。

これは、

  • 行政だけに頼らず。
  • 企業や大学、市民も巻き込み。
  • 現場の課題に即したソリューションを試す。

という、“試行錯誤を前提にしたまちづくり”への転換です。

正直なところ、「住みやすさ」を守るには、行政サービスだけでなく、民間サービス・コミュニティ・テクノロジーの組み合わせが重要になってきます。その実験場としての松山の動きは、ポジティブな材料です。

よくある質問

Q1. 松山市は、これからも住みやすい街と言えますか?

A1. 医療・教育・買い物・文化・交通が一定水準で揃い、コンパクトシティ方針も明確なため、「地方中核都市としての住みやすさ」は今後も維持される可能性が高いです。ただし、エリアによる差は確実に広がります。

Q2. 人口減少で、一番先に影響が出るのはどこですか?

A2. 公共交通の減便・見直し、小中学校や公共施設の統廃合、老朽インフラの更新遅れなどが挙げられています。結論として、「郊外や車前提の生活圏」が影響を受けやすいです。

Q3. 中心部と郊外、どちらに住む方が将来安心ですか?

A3. 将来の生活利便性と公共サービス維持を重視するなら中心部〜主要交通軸沿いが有利、一戸建ての広さや静かな環境を重視するなら郊外です。ただし、人口減少期は中心部優位の傾向が強まりやすいことは意識しておいた方が良いです。

Q4. 子育て世帯にとって、松山市は住みやすいですか?

A4. 妊娠・出産からの切れ目ない支援や子育て施策、医療体制などは全国的に見ても平均以上の水準です。一方で、通勤・送迎・進学の選択肢など、ライフステージによって悩みは変わるため、住むエリア選びがより重要になります。

Q5. 老後を松山で過ごすのは現実的でしょうか?

A5. 中核病院や在宅医療、公共交通などを考えると、四国の中では非常に現実的な選択肢です。ただし、「徒歩圏内に病院・スーパー・バス停があるか」が老後の住みやすさを大きく左右します。

Q6. 松山市に移住するなら、何を確認しておくべきですか?

A6. 自分の仕事の有無(リモートか現地就職か)、住むエリアの生活圏(通勤・買い物・医療・教育)、災害リスク(洪水・土砂災害)、将来の都市計画(コンパクトシティ方針)をセットで確認するのが安全です。

Q7. 今からできる“一番コスパの良い”備えは何ですか?

A7. 「自宅から徒歩15〜20分圏内にあるもの(病院・スーパー・バス停・公園など)」を地図に書き出し、その中で足りないものがあるなら、引っ越しや生活動線の見直しを検討することです。これは、人口減少とインフラ再編が進んでも“住みやすさ”を維持するうえで最も効く一手です。

まとめ

松山市は、人口減少と高齢化の中でも、医療・教育・買い物・文化・交通のバランスが取れた「地方中核都市」としての住みやすさを持ち続けるポテンシャルがあります。

一方で、市街地の拡散・公共交通利用の減少・老朽インフラ・財政制約といった課題から、「コンパクトシティ+ネットワーク」を軸に、中心部への機能集中と郊外の選択的スリム化が進む方針が明確になっています。

こういう人は今すぐ相談すべきです。松山で住宅購入や住み替えを検討している方、老後をどこで過ごすか悩んでいる方、そして松山への移住を考えている方です。都市計画課・移住相談窓口・不動産会社などに「コンパクトシティ方針も含めてエリア選びを相談したい」と伝えると、より“将来を踏まえた”情報が得られます。

この状態ならまだ間に合うと言えるのは、「まだ大きなローンやリフォーム・移住を決めていない今」です。迷っているなら、「松山で譲れない生活条件(例:徒歩圏の施設・通勤時間・静かさ)ベスト3」と、「妥協してもいい条件ベスト3」を紙に書き出し、その6つを軸にエリアと住まいを見直してみるのがおすすめです。

中野たいせいの想い

中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。

「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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