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松山市の子育て支援は十分なのか?若い世代が定住しにくい理由とは
松山市で子育てしやすい環境をつくるには?支援制度と生活負担の課題を解説
【この記事のポイント】
- 出産世帯応援事業(最大30万円)や紙おむつクーポン5万円分など、0〜2歳向けの経済支援は全国的に見てもかなり手厚いレベルにあります。
- 一方で、保育・仕事・住宅・教育費・キャリアの不安が複雑に絡む「3〜18歳のフェーズ」では、時間的・精神的な負担感が残りやすく、「松山に住み続ける決め手」に欠ける声も多いです。
- 正直なところ、“制度の充実=定住の決め手”にはならず、「どれだけ“使いやすく”、かつ“長い人生設計とつながっているか」が、若い世代が根を下ろせるかどうかの分かれ目です。
今日のおさらい:要点3つ
- 顕在ニーズ:松山市の子育て支援が本当に十分なのか、数字と中身の両面から知りたいということです。
- 潜在ニーズ:支援はあっても「共働きでやっていけるか」「老後まで見通せるか」が不安で、家や仕事を松山に固定しきれないということです。
- 行動ニーズ:今・数年後・子どもが巣立つ頃までを見据えて、「松山で子育てを続けるか/出るか」の判断材料を整理したいということです。
この記事の結論
一言で言うと、「松山市は“出産〜乳幼児期の支援”は非常に充実していますが、『時間とキャリアとお金』をトータルで軽くしてくれる街にまでは、まだなりきれていない」ということです。
最も重要なのは、「支援の有無」ではなく、「あなたの家庭の働き方・住むエリア・子どもの将来像と支援メニューがどれだけ噛み合うか」を、一度具体的に見える化しておくことです。
失敗しないためには、「出産支援が手厚い=ずっと安心」と短絡せず、「0〜2歳」「3〜6歳」「小中高」の3フェーズごとに、お金・時間・選択肢・支え手を、それぞれ松山でどう確保するかを考えておくことが欠かせません。
松山市の子育て支援、“数字”で見るとどうなのか
出産世帯応援事業:最大30万円+紙おむつ5万円分のインパクト
松山市の目玉施策の一つが、「出産世帯応援事業」です。
- 対象:松山市に住民票があり、令和7年度以降に出産する全ての世帯(年齢・所得制限なし)。
- 助成額:父母ともに35歳以下なら最大30万円、それ以外でも最大20万円。
- 対象経費:育児用品・時短家電・省エネ家電など。
- 手続き簡素化:助成額のうち10万円分はレシート不要、誓約のみで申請可能。
さらに、第2子以降の出産世帯には、県内企業3社が生産する紙おむつ購入に使える1,000円券を50枚(合計5万円分)交付する制度もあります。
正直なところ、「年齢・所得制限なしで最大30万円+紙おむつ5万円」は、全国的に見てもトップクラスに手厚い出産支援です。
実体験①:ベビー用品売り場で聞いた「助かるけど、不安も拭えない」の声
松山市内の大型店のベビー用品売り場で、出産準備をしている夫婦を見かけたことがあります。レジ横に「出産世帯応援事業」のチラシが置いてあり、店員さんが「ベビーベッドやチャイルドシートも対象になりますよ」と説明していました。
奥さんが「正直なところ、こういう制度は本当に助かります」と笑いながらも、「実は、これからの保育料とか教育費を考えると、30万円で“全部OK”とはとても思えなくて…」とこぼしていたのが印象的でした。
スタートダッシュはサポートされる。でも、その先の長いマラソンをどう走るかは、自分たちで考え続けないといけない——そんな“嬉しさと不安の混ざった空気”が、カートの上にふわっと漂っていました。
妊娠期〜乳幼児期:相談・一時預かり・子育て広場も拡充
松山市の子育て支援サイト「にこっと」では、妊娠期から子育て期までの主な支援として、次のようなメニューが紹介されています。
妊娠・出産
- 妊婦健康診査の助成。
- 助産師等による妊娠期からの相談支援・訪問。
- 出産・子育て応援給付金。
乳幼児期
- 子育て支援センター・子育てひろば:親子の交流と相談の場。
- 一時預かり事業:月2.5時間分の利用料を市が負担、児童扶養手当世帯等には上乗せ助成。
- ファミリー・サポート・センター:地域の人が有償で送迎や預かりをサポート。
令和6年度当初予算でも、「少子化対策と子育て環境の充実」として、子育て支援センター等の運営に予算を割き、「育児相談などができる環境を整備することで、子育て中の親の負担感を緩和する」と明記されています。
数字だけ見ると、「お金+場+相談」の3点セットはかなり揃ってきていると言えます。
こども計画・子ども・子育て支援事業計画:10年先を見据えた整備
松山市は「松山市こども計画」と第3期「子ども・子育て支援事業計画」を策定し、
- こどもの権利尊重。
- 健やかな育ちの支援。
- 誰一人取り残さない重層的支援。
- 若者のライフプラン実現支援。
- 安心して子育てできる環境整備。
を基本方針としています。
計画では、
- 保育所・認定こども園・学童保育の量の見込みと確保方策。
- 発達支援や虐待防止など、支援が必要な子どもへの施策。
- 放課後の居場所づくりや地域子育て支援拠点の整備。
などが、数値目標とともに示されています。
実は、「計画がある」こと自体はどの自治体も同じですが、松山市の場合、出産支援の拡充や一時預かりの助成などを見ると、ここ数年で「実装フェーズ」にギアが入った感があります。
それでも「定住しにくい」と感じる3つの理由
理由1:時間とキャリアの“すり減り感”が解消されていない
制度が充実してきたとはいえ、現場の子育て世帯から聞こえるのは、「お金より時間がきつい」という声です。
- 保育園の送り迎えで、朝夕に片道20〜30分を車で移動。
- 共働きで、どちらかが仕事を早退して病院に連れて行く。
- 夜、子どもを寝かしつけたあとに、明日の持ち物と連絡帳と家計をスマホでチェックしているうちに、気付けば日付が変わっている。
よくあるのが、夜中にスマホの画面をスクロールしながら、
「松山市 子育て 支援 いつまで」 「松山 子育て 世帯 移住」
と検索窓に何度も同じ言葉を打ち込んでしまうパターンです。
議員コラムでも、「松山市の出産支援金はスタート地点での助走を支えるものであり、それだけで出産・子育ての負担をカバーできるものではない」と指摘されています。
正直なところ、「出産時に30万円」より、「毎日30分早く寝られる生活」の方が、若い世代にとっては価値が高いです。そこにまだギャップが残っています。
実体験②:子どもを寝かしつけたあと、家計アプリとにらめっこする夜
松山市で子育て中の知人から、「実は、出産支援のおかげでベビー用品の初期費用はかなり助かったよ」と聞いたことがあります。ただ、その後の話が続きました。
「でもね、毎月の保育料・車の維持費・住宅ローン・食費…アプリに入力すると、数字がじわじわ増えていく。正直なところ、30万円は“すごいボーナス”だったけど、“生活そのものが軽くなった感じ”はあまりないんよね」
そう言って、スマホの家計簿画面をスクロールする指先が、一瞬止まったのを今も覚えています。
理由2:支援情報が「点」でしか届かず、“線”になりにくい
「にこっと」や市のサイトを見ると、
- 出産支援。
- 医療費助成。
- 一時預かり。
- 子育て広場。
など、支援メニューは確かに充実しています。
よくあるのが、「制度はあるけれど、自分の生活にどう組み込めば“楽になるか”が分からない」という声です。
- 出産後すぐは、情報を探す余裕がない。
- 「どれを使えば、どれくらいお得になるか」が直感的に分からない。
- 結果として、制度の存在を知らないまま数年が過ぎる家庭もある。
議員の発信でも、「若者や子育て世帯は、『制度があるか』より、『自分の人生のストーリーとどう接続されるか』を重視している」と整理されています。
正直なところ、「Webに載っている」だけでは足りず、「人生設計とセットで説明してくれる人と場」が、まだ決定的に不足しています。
理由3:教育費・住宅・老後まで含めた“長期戦略”が描きにくい
若い世代が松山市に定住するかどうかを考えるとき、頭の中にはこんな問いが並びます。
- 子どもが高校・大学まで進んだとき、学費と生活費はどれくらい必要か。
- 松山に家を買った場合、資産価値や将来の住み替えはどうなるか。
- 自分たちの老後(介護・医療・生活費)まで見据えたとき、松山でやっていけるのか。
市の人口ビジョンや総合戦略は、「暮らし」「経済」「子育て」「高齢化」をセットで扱っていますが、その全体像が個々の家庭のレベルにまで“翻訳”されているとは言い難いのが現状です。
よくあるのが、「出産〜保育園までは松山で」「中高以降は別の都市で」というぼんやりしたイメージだけで、今の家・仕事・ローンを決めてしまうパターンです。
これは、あとで進学や転職のタイミングで「こんなはずじゃなかった」と感じるリスクを高めます。
松山市で“本当の意味で”子育てしやすくするための視点
視点1:「0〜2歳」「3〜6歳」「7〜18歳」で分けて考える
支援制度を見るとき、全部を一気に把握しようとするとパンクします。
おすすめは、フェーズを3つに分けることです。
- 0〜2歳:出産支援・乳児医療費・育児休業・一時預かり。
- 3〜6歳:保育園・幼稚園・こども園、時短勤務・送迎の動線。
- 7〜18歳:小中高の学区・塾・習い事・進学先・教育費。
松山市こども計画や子ども・子育て支援事業計画も、年代別に施策を整理しています。
正直なところ、「今の年齢にだけフィットしている支援」を見て「松山は子育てしやすい/しにくい」と判断すると、数年後にギャップが出やすいです。
- 0〜2歳 → 出産支援と一時預かりをどう組み合わせるか。
- 3〜6歳 → 保育園・こども園の場所と、職場・家の位置関係。
- 7〜18歳 → 学区と進学先、教育費を見据えた住宅選びと働き方。
この3本の“線”として、松山での子育てを見てみることが大切です。
視点2:「お金」だけでなく「時間」と「大人の数」を数える
松山市の施策は、「お金」と「場」と「制度」に強く寄っています。
でも、実際の暮らしで効いてくるのは、
- 1日の中で、子どもと向き合える時間がどれだけあるか。
- 日常的に頼れる大人(親以外)が何人いるか。
- 緊急時に、誰にどう頼るかの“筋”が決まっているか。
です。
議員コラムでも、「若者・子育て世帯には、稼ぐ力とお金の学びが必要」としつつも、「身近な大人との対話やロールモデルの不足」が不安の背景にあると指摘されています。
ケースによりますが、
- 出産支援30万円をフル活用する。
- 一時預かりや子育て広場を積極的に使う。
- ファミサポや祖父母・友人との“頼り方”をあらかじめ話しておく。
といった「時間と大人を増やす工夫」をセットで考えた方が、トータルでは子育てしやすくなります。
視点3:松山の強み(医療・教育・コンパクトさ)をどう使うか
松山市には、
- 中核病院が複数あり、小児医療や救急も県内では充実。
- 大学・専門学校もあり、18歳まで+その先の学びの選択肢が一定ある。
- 中心部に医療・教育・商業がコンパクトに集まり、路面電車などの公共交通もある。
という、「子育て+自分の仕事+老後」までを含めた“長い暮らし”の土台があります。
よくあるのが、「今の保育園の入りやすさ」だけで松山を評価してしまうパターンです。
正直なところ、松山の本当の強みは、「子どもが病気になったとき」「進路に迷ったとき」「自分や親の介護が必要になったとき」に、相談できる専門家や機関が身近にあることです。
この“長い安心”まで含めて、「どこに住むか」「どんな働き方をするか」を考えれば、松山は十分「子育てしやすい街」に入ります。
よくある質問
Q1. 松山市の子育て支援は、全国的に見て手厚い方ですか?
A1. 出産世帯応援事業(最大30万円)や紙おむつクーポン5万円、一時預かりの助成などを見ると、0〜2歳向け支援は全国でもかなり手厚いレベルです。
Q2. それでも若い世代が定住しにくいのはなぜですか?
A2. 理由は「お金」より「時間とキャリアと将来イメージ」です。共働きの時間負担、子どもの進学や自分のキャリアの不安が解消しきれておらず、「一度外で試したい」気持ちが強い若者が多いと分析されています。
Q3. 出産支援30万円があれば、経済的には安心と言えますか?
A3. 出産〜0歳の初期費用には大きな助けになりますが、議員も「スタート地点での助走を支えるもので、それだけで負担をカバーできるものではない」と指摘しています。結論として、教育費や住宅費を含めた長期視点が必要です。
Q4. 松山市で子育てするなら、どのエリアが良いですか?
A4. ケースによりますが、「徒歩圏内に保育園・小学校・スーパー・小児科がある」「通勤時間30分以内」「災害リスクが低い」エリアほど、日々の負担感は軽くなりやすいです。
Q5. 共働き世帯にとって、一番の課題は何でしょうか?
A5. 一番大きいのは「時間」です。保育・送迎・残業制限・子どもの病気時対応などで、キャリアと育児の両立が難しく、「一方がキャリアを抑える」パターンになりがちです。
Q6. 松山市に移住して子育てするのは現実的ですか?
A6. 医療・子育て支援・住居費・自然環境を総合すると、四国の中でもかなり現実的な選択肢です。ただし、仕事と収入の確保、実家サポートの有無などを含めて検討する必要があります。
Q7. 今、親として何をしておくのが一番効果的ですか?
A7. 一番コスパが良いのは、「0〜2歳」「3〜6歳」「7〜18歳」に分けて、松山で利用できる主な支援(お金・場・制度)と、家計・働き方・住むエリアを一覧にしてみることです。それだけで、「どこが足りないか」がクリアになります。
まとめ
松山市は、出産世帯応援事業(最大30万円+紙おむつ5万円)や一時預かり・子育て広場など、乳幼児期の支援に関しては全国でもかなり前向きな施策を打ち出している都市です。
一方で、共働きの時間負担・キャリアと教育費への不安・支援情報が“人生のストーリー”とつながりにくい構造などが残っており、「松山でずっと子育てしたい」と言い切れない若い世代も少なくありません。
こういう人は今すぐ相談すべきです。松山で出産・子育てを控えている方、家や仕事を松山に固定するか迷っている30代前後の方、松山への移住を視野に子育て環境を調べている方です。こどもえがお課・子育て支援課・「にこっと」の相談窓口などで、自分のケースに合う支援とライフプランを一度一緒に整理してもらうと、見えていなかった選択肢が出てきます。
この状態ならまだ間に合うと言えるのは、「住宅ローンや転職で身動きが取りづらくなる前」、そして「子どもが進学の岐路に立つ前」です。迷っているなら、「松山で子育てを続ける条件ベスト3(例:時間・お金・将来の選択肢)」と「そのために使えそうな支援ベスト3」を書き出してみるのがおすすめです。
中野たいせいの想い
中野たいせいは、松山で暮らす一人ひとりの声に耳を傾け、 子育て、福祉、防災、交通、地域経済など、生活に直結する課題に向き合っています。
「松山をもう一度元気にしたい」。 その想いの原点や、まちづくり・防災・生活密着型政策への考え方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。